昨日の新聞にイコモス(国際記念物遺跡会議)が、世界遺産委員会に、北海道・北東北の縄文遺跡群を推薦することになった、という記事が載った。4道県が文化庁に提案してから13年、ようやく関係者の努力が実りそうだ。
メインは、青森の三内丸山遺跡、先日、たまたま東北のお城巡りで地理的にちょうどいい場所にあったため、訪問したばかりだ。しかし、大型掘立柱は、修理中で、大型カバーに覆われて、中は足場が組まれているようだった。
「足場」、実は私は安全教育の講師だ。足場で作業するときに転落防止のため、装着するフルハーネスの特別教育では、足場の話は頻繁に出てくる。
話は脱線したが、あの建物は、どうして推定できたか? 6本の大きな基礎の穴(穴の中は腐った巨木だったそうだ)のようだ。巨大な穴の大きさから、あの建物が推定できたようだ。
歴史の教科書では、縄文時代は食料の調達から定住できず、暮らしは貧しいというのが定説だった。しかし、この三内丸山遺跡を分析すると、縄文時代の1万年という長い期間、狩猟、木の実や魚、貝などの食料がで、農耕に移行しないでも暮らしは比較的豊かで、集団で定住していたとされている。この発見は大きい。
また、縄文遺跡は日本中にあるが、なぜ、北海道・北東北の遺跡だけが世界遺産か、では、ブナ林の森林と、暖流・寒流が重なる豊かな環境、というのが特徴だ。でも、これだけではどうもしっくり来ないね。
ほかには、秋田県大湯の環状列石は見てみたいな。イギリスのストーンサークルみたいなもんかな? それに津軽の大平山元遺跡から出た土器は、北東アジアでは最も古いものとされる。これも面白いな、日本からアジアに文明が広がったのかな、想像が広がるよね。また、いつか行かなくちゃ。