思う事を。
ここ最近、ずっと考える事がありました。練習について。指導について。この部分は私を構成する要素の大半を占めています。この数年間、自分の中で様々な葛藤がありました。やろうとしている事が上手くできない。根本的な「考え方」が違う部分があるので今やろうとしている事、これまでやって来た事を理解してもらうという部分は難しいと思っています。
片田舎の地方国立大学出身の私がやっている事、やろうとしている事は「所詮地方大学」でしかない。まー別にそこにこだわりはないのですが。どこの大学を出たかで判断されたら我々は大した話はできません。競技実績で判断される世の中であれば私はインカレに出たというレベルなので「地方で強い選手」くらいの位置付けでしょうか。大した選手ではない。それは引け目なのかどうか。普通の選手です。
こうやってblogを書いている。まー興味関心を持ってくれる人がどれくらいいるのか分かりませんが。偉そうな事を書いていますが中央部の実績のある指導者から比べると「何もやっていない」という感じかもしれません。全国大会で予選通過する選手を育てたこともないというレベルです。まー普通。
否定的な書き方をしていますが(笑)。そう考えている中で「本当にやりたい事」をやっているかどうかを自問自答する機会がありました。やっている事は世間から評価されない。そんなものだと前から思っていましたが。自分の所の選手に対してある一定水準の指導サービスを提供するというのが必要だと思っていました。
実際、「やりたい」と思う事が全てできていません。前任校時代と比べると「徹底する」というのがなくなっていたのかもしれません。前任校では本当に徹底していました。意欲が高い選手が複数名いたというのもあると思います。スプリントのコンセプトは変わりません。が、方法論はかなり変化しています。あの頃は量に頼っていました。今は全く違う練習形態でやっています。
それを「仕方ないな」と思っている自分がいました。環境と時代が変わり、子供たちの性質も大きく変化している。それをなんとなく受け入れていた。学校が変わった時に「陸上競技をする」と思っていたのが「陸上部」になってしまっていたというのは否めません。練習に参加することから伝えていく状態が続いていたのでいつのまにか自分の中で「感覚が鈍る」という状態を生み出していました。
この数ヶ月間、自分の中での「モヤモヤ」がありました。学外で指導する事が多くあった。その場では「技術的な事」を伝えるだけ。それが理想的な指導だとずっと考えていました。指導する中で「この子が本気でやったら日本一になるな」と感じる選手も。一時的な指導ではなく継続的に指導できたら面白いなと感じる事が多々ありました。
無い物ねだりという部分もあったと思います。更にはリレーについて、練習についてやりとりをしたチームがそのメニューを中心に練習をしてくれて走れるようになった。うちの練習、きちんとやれば絶対的に力が上がると思っています。しかし、いつの間にか私自身が「これくらいで仕方ない」と妥協していた部分があります。本来的な練習内容になっていない。最大スピードを出すための練習のはずが「適度なスピード」になっている。その部分を突きつけられた気がしました。
そこに対して私が妥協をしていた。「今は仕方ない」という考えが多少なりともあったと思います。それでもスピードレベルがある程度上がってきていて春先14秒5くらいだったHoが12秒96で走る。それは何を意味するか。本当に必要な練習が徹底できたらもっとレベルアップしていたのではないか。そう考えています。
考えてみると今、こちらが「本当にやりたい事」をやろうとしてくれる選手がいます。そこに対して私自身が責任を十分に果たしているかどうか。今の指導でも他の指導者と比べるとかなりやっていると思います。そういう自負はあります。しかし、「本当にやりたい事」かどうかは別問題。自分の中で作っている殻を破っていない気がします。「これくらいでいいか」という感覚。
比較対象は「他者」ではなく「自分自身」だと感じました。自分の中で「本当にやりたい事」ができているか。「何がなんでも強くなりたい」と思う選手に対して最大限のメニューを提供できているか。メニューを削らないといけない事が増えていました。理由は明確。「休憩が長い」からです。うちの練習の本来の形を実行する。それができればこれから先どうなるか。
練習量が多いとは思いません。走る量は少ない方だと認識しています。それでも別の形で練習をしていけば結果は変わる。そのためにもう一度自分の中で整理しなければいけないかなと。親しい指導者からすれば「いや、結構やってるやろ」と全力の突っ込みが入るかもしれません。が、本当にやりたい事はある。そこを徹底する感覚が私の中に足りなくなって来ていたなと。
愚痴のようなblogになっていますが。これまでもかなりやってきました。それでも現状を見直します。これから数ヶ月、私自身も勉強し直します。今の選手達の潜在能力を最大限に引き出す事ができれば。周りからの評価云々がではなくまずは目の前の選手がどれだけ力を出せるようになるか。ここだと思います。自信はあります。突っ走る事になるかもしれませんが。
抽象的な内容になっているので余力があればまた書きます。自分の中の殻を破る。敵は己の中にあり。改めて感じています。