土曜日。前の記事にも書きましたが昼前から国体選手の練習をすることになっていました。学校の練習との兼ね合いもあります。この日は他の部活が練習試合をするということで朝からグランドを使うことはできません。競技場なども使えないので午後からの練習としました。私は朝の時点で3時間程度仕事をする。考査を作っておかなければ時間が無くなります。合間を見て何かをやっておく必要がある。ここは本当に難しい部分ですが。
練習自体は15時集合としていました。私が周南を出たのが14時くらいなのでちょうどいいくらいかなと。学校に到着するとまだ練習試合が続いていました。予定よりかなり長引いている感じでした。仕方ないですね。しばらく待ちましたが時間がもったいないのでグランド以外で練習を始めることに。私は昼食をとっていなかったので購入しに行きました。
練習はバランス系から始めてDM投げなど。走る時間を確保したかったので補強の部分を省略していました。結局、始められないので軒下で腕振りの確認を。そこからセラバンド補強をしてハードル股関節。これはアスファルトmの上で。できる限りのことをやってグランドが使える状態になった時に走ることに。それでも終わらないので膝締めだけをさせました。終わった瞬間に縄跳び。ここからは一気に進めていく感じです。
台ドロップをしてハードルドリル。これに壁抜きを組み合わせる。重心移動をする感覚を作りたい。あやふやになっている部分があるのでここは徹底しておきたいなと思っていました。走る練習だけではなくこういう部分で「腰の移動」を作り出したい。久々にハードルを使っての壁抜きでした。まだまだ正確性が足りない部分はあります。意識して取り組むことで変化が生まれるなと言う感じを受けています。「意識してやる」というのが最大のポイントです。
スイッチング&スキップをやって走りの中での重心移動を作り出す。そこからチューブ5歩と前半マーク。ここで練習のつながりが意識できているかどうかは大きく影響してきます。チューブ5歩で最初の5歩のリズムを作る。そのままマーク走をしながら中間につなげていく。見ていると数人はマークに関係なく身体を起こしています。加速段階の練習をしているのに起きている。走りの流れを作っている練習ですがそれができていない。これも何度も言っていますが、結局は「意識してやる」「目的意識をもってやる」という部分につながっていきます。考えずにやることで走りは改善されません。一部ですが。
そこからはバトン練習中心で。中国新人があるのでここは外せません。必要があれば毎日バトン練習でいいと思っています。これが一番最大スピードを出すための練習になるので。その日の調子を確認しながらやっていく。どこで手を上げるのか。どのタイミングで渡すのか。初期のころは本当に徹底していました。今は少し疎かになっている部分があります。しつこくしつこく言い続けれなければいいことにはならない気もしています。「渡ればいい」というバトンからは抜け出してもらいたい。県新人のときのように「待て」がっかるようなことがあればうちの力では戦えません。スピード自体はかなり出るようになっているなと感じていました。
そこから走練習。本当に走っていなかったのでこの日くらいはある程度走っておきたいなと考えていました。140mT-120m-120m-90m。これを12分Restで2セット。それほど多くはないと思いますが。うちにとってはかなりの量です。特にやっておきたかった140mTができたのは大きいと思います。距離的な負荷をかけることができません。T走をすることでそれを補おうというスタンスです。140mTを行うとかなりきつい。その中で接地のポジションとフォロースイングのタイミングを作る。そのあとの120mでスピードが出せるようになる。そのためだけのT走です。
きちんと走れない選手はラストが適当になります。動かなくなってくる時に「接地」「フォロースイング」ができれば走れるようになる。次につなげるために途中であきらめずに走ることが必要。短長は意図的に追い込みました。倍に近い量を走る。140mTは一人で走ってそこから140mをT無しで走る。あとは往復のような形です。有酸素系が不足しているのでこういう練習をしっかりとしておく必要があると思っています。
2本走ってそれ以後全く走らない者も出ました。短短よりも少ない。「きつい」というのはあると思います。が、そこでどうするか。以前であれば「手を引っ張ってでも走らせる」というスタンスでしたが今は違います。「きついから走れない」という者にそれ以上は求めない。結局は自分自身のことだからです。2本走ってそれが「きつい」となると短長は不可能です。140mを2本走っただけですから。そうなると種目変更も必要なのかもしれません。「部活動」としてやることを選んでいるのでしょうから「ルールを守る」部分だけは徹底しますがそれ以上を求めるのは違うのかなという気はしています。
女子は必死に走っていました。途中笑顔が出る場面もありました。走り終わって倒れこんでいる選手のところに行って声掛けをする。手を差し伸べて一緒に歩く。女子は変化が見られます。前も書きましたが女子は全員ショートカットになりました。別に強要することはしていません。自分たちで決めて自分たちで行動に移す。「髪が短かったら速く走れるのか」と言われると違うと思います。しかし、「覚悟」は見られます。これまでの取り組みとこれからの取り組みの違いは「姿勢」にみられます。それが結果につながっていくと信じています。よく走れたと思いますね。
休まずに腸腰筋補強をしてシャフト補強。時間の関係でシャフトは20mで。その代り正確に丁寧にと。ここも「やるだけ」では意味がなくなります。股関節を使いたいというのがメインです。そのためのシャフト補強。やればいいわけではない。ここは繰り返し。腸腰筋補強のときに休憩している者もいました。私は選手の本気度を「補強」で見るようにしています。補強はやれば必ず強くなる。やらなければ強くなることはない。「きつい」云々を言っている者もいましたが「やっている者はやっている」のです。この「感覚の差」は如何ともしがたい。伝えてわかる部分でもないのかなという気もしています。
本当は最後に走りたかったのですが時間がないのでバウンディングで。練習自体はいい雰囲気の中でできました。苦しいアピールをする選手が少なかったのもあると思います。きつくてもやらなければいけないことがある。それを丁寧にやっていくことで確実に力が付きます。うちのような「普通のチーム」が強豪校に立ち向かうには「工夫」が必要です。それをしっかりとやっていくことができるか。
良い練習だったと思います。これが継続できれば面白いなと感じています。