kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

国体合宿2日目2022

2022-08-15 | 陸上競技

毎年書いているのでわかりやすく年度を書いておけばいいのではないかという気がしてきました。別にそこまで重要かどうかは分かりませんが。特別なことをやっているとは思いませんが、やはり「何をやったのか」というのは記録しておきたいなと思います。

 

2日目金曜日。この日も前日に引き続きスプリントとハードルを。ハードルに関しては「8月中に県記録を更新したい」という考えがあるというのを聞きました。400mHと100mH。できるといえばできると思いますが、この1か月半はショートハードルのことは一切やらないようにしていました。大きく走る感覚と「刻む」感覚では全く違う部分があります。インターハイで入賞するという大きな目標の下、100mHはやらないという選択をさせてもらいました。もちろんogw先生にも本人にも了承を得て。数試合あるのでその間に100mHの県記録更新をしたいという無茶苦茶な要望(笑)。国体に向けての練習もあるので8月中はショートハードルに集中かなという話をしておきました。今度は表彰台の一番左側に乗れるようにやっていかなければいけないので。

 

午前中はスプリントとハードルもある程度同じ感じで。股関節周りの補強や連続抜きなどを実施しながら。進みながら動きを作るという感じの中で。この日はskyも競技場練習となっていました。こちらは室内での練習とさせてもらったので女子のハードル選手だけは一緒にやることに。5レーンしかない中で男子のショートハードルを入れると練習場所の確保ができなくなります。この部分も考えながらです。本当は一緒にできるとよかったとは思いますが。

 

スプリントに関しては前日の復習という感じで。午後からやりたいことがあったのでそちらに繋げていくために。短期間での練習です。「練習内容の紹介」という感じで色々な練習をやるというのも一つの手だと思います。しかし、徹底的にやるという部分では3日間ポイントを絞ってやるほうがいいのではないかなと思っています。たくさんのことをやって「消化不良」を生み出すよりも「きちんと理解してやる」という形にするほうがいい。1日目にやったことと同じ内容を次の日も実施することで「何をやりたいのか」「何が必要なのか」を明確にすることができます。何度も説明することと「実際にやってみる」ことで見につく部分があると思うからです。ここに関しては考え方の部分もあるので。

 

ハードルに関してはハードルの基礎ドリルをやってから踏切の練習まで。一歩ハードルまでやりました。1人は県記録を更新したいという国体候補選手。もう一人は現時点で1・2年生ランキングで100mHと400mHの2種目で県トップのskyの選手、残り2人はほとんど試合に出たことがないskyの選手。いや、幅広い(笑)。それでも基本的な部分は同じだと思います。この部分はある程度任せながらというのもあります。何度もハードル練習会に参加してくれているので「基礎基本」に関してはある程度できるようになっています。一人で2つの部分を見ることになっていたのできちんとできるように配慮しながらですね。

 

午後からも同様の展開。補強系や股関節系の練習を実施してから同じ展開で。ハードル系は1台目までのアプローチを。始めたばかりの選手たちは中学生用の高さに設定して。まずは「跳ぶ」という経験が必要です。学校の練習では走ることさえできていなかったので本当にハードルが跳べるのかという疑問がありましたが。思ったよりも跳ぶことができました。まずはここを徹底。レース展開も考えたにといけない選手たちはより専門的に。1台目までのアプローチを積極的に入りたい。意図的に1台目を低くしてから2台目を正規に。この部分は様子を見ながらという感じですが。1台目を低く前方向に進むことでスピード感を体感することができます。そのまま4台目まで時間をかけながらやっていきました。もう何回かできれば13秒8前後までは感覚が作れるかなという感じがあります。skyの選手も大幅ベストが出せそうなところまでは来ています。これが継続できれば・・・ですが。

 

スプリントは昨日の続き。この日は「2次加速」の部分の「ピッチアップ」に関してしっかりとやることに。「2次加速スティック」として前任校ではかなりやっていました。実際の走りとは違う部分がありますが「ピッチのコントロール」という部分です。自分で少しずつピッチを上げていく感覚を作る。いきなりギアを上げるのではなく「スムーズに加速する」という部分の練習です。10m加速でやります。この加速区間は「全力」ではなく「余裕」を持って入っていって自分で「徐々にピッチが上がる」という感覚を作っていきます。加速区間を作るためには必要だと思っています。そこからマーク走を実施。前日にやったマーク走の中に「5本目まではリズムの安定」を意識してそこからは「徐々にピッチアップ」「徐々に体を起こす」というのをやっていく。すべての練習には意味があると思っています。

 

進学校の選手、「頭で理解できる」が「体現できない」と言っていました。しかし、やっていくうちに徐々にできるようになっていきます。こういうやり取りは最高に面白いなと思います。「やりたいこと」を理解してそれを実際の走りに落とし込もうとする。skyの選手もいましたが「気持ちよく走れる」と言っていました。「スーッと」とか「タタタタ」とかいう「擬音」で表現することが多い選手です。こういう場合は「感覚を言葉にしてもらう必要はない」と思っています。表現できないでしょうから。自分がスムーズに走れて「スーッと走れる」のであればそれでいい。まだまだ切り替えが遅れてしまう部分がありますがそれをある程度の時間をかけて改善できればいいのかなと。

 

さらに最後に「中間マーク」まで。加速段階を作ってから中間で動きを安定させる。本数的にもかなり走っていると思います。その代わり時間をとりながらです。めちゃくちゃ走ったとは思いません。選手によっては「学校鵜の練習スタイルと真逆」といっていました。ミドルスピードで走り込みが多いが今回は「スピード」を出す。別の選手は「頭が疲れた」とも。実際のレースでは考えながら走ることはできないと思います。こういう練習の中で「動きを作る」ことができればレースでは自然に走れるようになると思っています。

 

良い感じになったような気はしています。選手と対話をしながら確認をしていけたらと思っています。こういう時間は楽しい。周りにいた人も「楽しそう」と言ってくれていました。私自身がという意味だと思いますが。こういう形でも「やりたいな」と思うことができるのは大きいなと思っています。とにかく自分の感覚を保ち続けたい。どこで発揮できるか分かりませんがここだけは大切にしたいと思います。

 

本当にクラブチームを作るというのもありかなとあらためて感じました。「やりたい」と思うことと「やりたい」が一致することで何か化学反応が生まれる気がします。自分自身で何をするのかを考えていきたいなとあらためて感じました。

 

ぼちぼち。

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国体合宿で基本を

2022-08-15 | 陸上競技

11日、木曜日。この日は国体合宿でした。少年のための合宿です。顔合わせ的な部分が大きな合宿です。まだ「候補選手」の段階なので国体出場が確約されるものでもありません。当落線上の選手もいます。それでも例年実施されている合宿です。今回も。

 

今回は例年と比べインターハイが遅くに開催されています。国体合宿の直前までがインターハイ。疲れもあって参加できないという選手も。これも仕方ないかなと。昨年度から国体での入賞、インターハイでの入賞が厳しいといわれている学年でした。実際に指導に関わらせてもらった選手が2人入賞できたのは嬉しく思います。特別何かをしたという感じではありませんが。ハードルに関してはすでに4年目の関わりになっています。1年前からはかなりの頻度で指導させてもらっています。戦えるようにするという部分。「強化部」としての役割を果たしたいと思っています。もっと規模を広げて実施できたらいいなという気持ちもあります。どこまでできるかは分かりませんが。

 

今回の合宿は一人でスプリントとハードルを指導することに。春先も含めてこのパターンが増えてきています。自分がやりたいなと思っていることを選手と確認しながらできるのはありがたいですね。スタッフの学校の選手も複数参加してくれていました。せっかくの機会なのでこの合宿中に「加速段階」と「中間」の練習ができればいいなと思っていました。インターハイ入賞者も2人いました。1人は普段からそれほど走練習をしないということなので疲れをみながら自分で判断して抜いてもらうことに。故障はできませんから。

 

長いスパンで考えて午前中は「股関節周辺の強化」を。以前合宿でハードルを使って色々な動きをしたときに「股関節を痛めたので参加させない」といわれたことがあります。普段からやらないのだと思います。逆にこの部分の強化ができないと力は上がらないのではないかという気もします。そういう評価を受けることも覚悟しながらやっていかないといけないと思っています。「ごく一般的」だと思っているハードルを使っての動き。股関節周辺の筋力向上や大きく動かせる能力というのは必須だと思っています。考え方次第ですが。

 

午前中の大半はその部分に。最後の20分くらいで「走り」を少しだけ。構えてから「1歩目」の接地の仕方を。この部分を「説明」しながらです。のちのkd先生から指摘を受けましたが「型にはめすぎない」という部分は重要だと思っています。100mの選手は「才能」があふれています。今の走りを大きく変えるのはマイナスだと思っています。話をしながら「感覚的な部分」を理解してもらう。合わないようであればやらなくてもよいといっています。ここは重要かなと。「慣性の法則」の話もしました。進学校の選手は意味が分かっています。この部分がわかってくれるから理解が早い。非常に面白いなと感じました。

 

午後からはその部分を踏まえて最初の5歩と加速段階を。ホワイトボードを利用しながら「なぜこのような動きをするのか」を説明しました。一歩目、その際の足運び、接地の角度、重心の移動が必要です。理由付けを明確にする。身体の傾きも含めて。きちんとした角度に接地すると次の足が自然に出てきます。引き出す方向や接地の角度が悪いと上に浮いたり潰れたりします。最初の5歩をかなりの時間をかけて実施しました。5歩目までは「リズムの安定」を最優先。2歩目で遅れてしまわないようにする。このリズムをどうやって身に付けるのかというのを徹底的にという感じでしょうか。

 

暑いのもあって休憩時間をとりながら。幸い室内練習場でやることができたのでこれを徹底的にできました。地味です。が、マークを使うことで動きの矯正ができます。この部分をしっかりとやる。そこから「加速段階」に繋げていきます。一次加速、二次加速といわれる部分。表現が適切かは分かりませんが。0からのスタートで一気にスピードが上がる区間、そこから徐々にスピードを上げていく区間。本当はピッチアップの練習も合わせてやっていくと効果的だと思いますが一度にすべてはできないので。マークを置きながら25m地点くらいまでの加速段階を。最初の5歩までは目線を上げない。そこから徐々に目線を起こしていく。身体の傾きを「目線」でコントロールするようにしています。それに合わせてピッチも上がっていく。自分の走りの「コントロール」です。

 

この日はこの局面までとしました。本数的にはそれなりに走っています。流し的な要素ではなく「スピード」は最大に近いので疲労感はあると思います。国体校候補選手に「やっていることがわかるか」と聞いたら「すごく面白い」という返答。やっていることの意味理解して練習するのが楽しいということでした。まだ慣れないので体現できていないが「やろうとしていること」に対して理解できるのでやりがいがあると。これは嬉しいですね。それほど難しいことをしているわけではありません。マークを使って「走り」を構築するだけです。数日間でしっかりとこの局面を強化できればいいなと思っていました。

 

この日は寮に宿泊。学校の練習を別にやっているので宿泊しないといけませんでした。閉寮になっていますから責任者として宿泊する必要があります。各自で食事をとって早めに掃除をして解散。私自身も21時くらいには寝ていたでしょうか(笑)。前日の流れからの合宿です。歳をとっているのもありダメージが蓄積していきます。指導させてもらえる機会があることに感謝しながら。自分自身が錆び付かないように磨き続けておきたいと思います。

 

また書きます。

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