2月6日7日の2日間、インターンシップを実施しました。これまでは企業に訪問してばらばらの場所で活動する形のインターンシップでした。これまで実施している形は生徒が色々な場所の企業に割り振られてそこで働くことを経験するというものでした。この形であれば教員がそれぞれの職場に訪問して挨拶をするという流れになります。うちの学校はこのタイミングで2年生が修学旅行、同時展開で推薦入試も行われているので「見回り」という行為さえ難しい。
何年か見ていましたが「誰か見回りに行ってください」とお願いするがほとんどの人ができない。従来型のインターンシップというのが難しいなと感じていました。今年度から私自身が科長(ほぼ名ばかりですが)となったこともあり、やり方を変えるほうがいいだろうなと思っていました。中学校でも「インターンシップ」を実施します。完全に重なる部分もある。それなら全く違う形でのインターンシップのほうが効果的なのではないか。
今年度から「アントレ教育」に取り組んでいます。起業家精神を育む教育。「起業しなさい」というのではなく「選択肢を増やす」ことと「様々な能力を身に付ける」というのが主眼になっています。3年間かけて取り組んでいきたいということで1年次には「アントレ教育」の中でのインターンシップを考えていました。色々なつながりの中で「森ビル都市企画」の方々と知り合うことができました。お願いして「高校生に対してのアントレ教育」を実施してもらうことに。これが将来的な「街づくり」につながっていくと考えています。
当初の予定では1に日目の午前中に「インプット」として講義、起業家を囲んでの「座談会」。午後からは4人のファシリテーターの支援の下で新山口駅周辺のフィールドワークを実施して「地域課題」や「実際の目で見て感じる」経験をしながら「自分たちが考える地域課題の解決プラン」を提案する予定でした。しかしながら奇跡的に「大雪予報」になる。今回はKDDI維新ホールを利用させていただいてのインターンシップを考えていました。雪が降って集合できないというリスクも出てきました。天気予報を見ると「問題なさそう」という感じでしたが「インターンシップの中止」という話も出てきたので仕方なく場所の変更。2日間学校でのインターンシップに変更することに。担当の方に連絡をして前日の午後からの変更になりました。大変申し訳ない話です。
それでも快諾していただいて実施へ。6日は私は別の仕事が入っていて他の先生方にお任せする形になっていました。講義や座談会の話も聞きたかった。午後からは「課題解決」のための取り組みを考える時間となっていました。時々見に行きましたが「グループ活動」の中で「戸惑い」もあった感じです。今回は「男子グループ」「女子グループ」「混合グループ」という感じで担当の方にグループ分けをしてもらっていました。グループの中で様々な差が出てくる。また、担当によっても「差」が出るだろうということでした。確かに。こうやって「価値観が違う」人たちが集まって何かをすることで生み出すことがある。良い経験です。
7日。私も最初から参加。といっても、担当の4人の方がサポートしてくださっているので見守るだけですが。今回の課題は「KDDI維新ホールのスタジオ」を使ってのイベントの開催です。ここには20万円の予算がついている。この予算を使って「課題解決」につながるイベントを作るというもの。それぞれが話し合っていってそこから「イベント」を生み出します。5人グループでしたが本当に色々なことを考えていました。私は意見を聞くだけ。アドバイスはしません。本格的に考えている様子を見て「面白いな」と感じました。
午後からは「プレゼン」でしたがお昼も教室に集まって準備をしているグループも。「仕掛け」さえあれば生徒は動く。まさに目の当たりにしました。実際の発表はつたない部分もありましたが内容的にはかなり良かったと思います。もう少し準備をすれば実際の「イベント」として成立するであろうプランも複数。3分間のプレゼンでしたが1年生のこの時期に「考えていることを形にする」という活動をするのは重要だと思います。実際にいくつかのグループを組み合わせることでより実現性の高いプランになると思います。1位になったグループの案は実際にやってみようということになりました。
今回お手伝いいただいたファシリテーターの方々も絶賛でした。うちでしかできないプログラムになったと思います。この機会をどう生かすか。次につなげていかないといけません。「やりっぱなし」というのが一番ダメ。これを2年生の授業につなげていって実際の活動をしていきたいと思っています。誤解されないように書いておきたいと思いますが、別に「目立つことがしたい」わけではありません。ビジコンに参加することやマスコミに取り上げられることが狙いではない。「生徒の能力を伸ばす」ことが最大の狙い。ここに至るための手段が「アントレ教育」なのです。これから先に必要不可欠な能力だと思っています。
今回の取り組みの中で私自身の考え方も変わってきています。競技指導にも生かせていると思っています。もちろん、ダメなものはダメだと思いますし、個人的に許せないと思うことに関しては許せない。そこは変わらない。それでも「モノの見方」が変わってきているのだけは確かです。自分自身の成長にもつながる教育活動ができているなと感じています。
まとまりませんが。本当は写真などを載せられるとよかったのだと思いますが。記録しておきます。教育効果が高い活動だったと思います。協力していただいた5名の方には感謝しかありません。貴重な機会でした。
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