碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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北海道ではストーブを出したそうだ

2008年10月09日 | 本・新聞・雑誌・活字
北海道の友人に連絡したら、「もうストーブを出しました」といわれた。そうか、北の大地は、もうそういう時期なんだよなあ。

6年間住んだ千歳の町。その真ん中を流れる千歳川には、今年もサケが来ているんだろうか。樽前山の山頂付近は、まだ白くなっていないんだろうか。

ちょっとホームシックみたいになった。

そこで、北海道と縁の深い作家・佐々木譲さんの新刊『わが夕張 わがエトロフ』(北海道新聞社)を読む。

小説『警官の血』などで知られる佐々木さんの、なんと初ルポルタージュ・エッセイ集だという。そうなんだあ、とヘンに感心。

本全体のキーワードが「北」、もしくは「北の旅」ってのも嬉しい。

佐々木さんの生地である夕張はもちろん、祖父や父が生きた国後や択捉島のルポにも、強い情感がこもっている。

読んでいるうち、やはり、北海道にとんで行きたくなった。

わが夕張わがエトロフ―ルポ・エッセイ集
佐々木 譲
北海道新聞社

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