碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

創造と恋愛が同時進行する波乱の人生

2008年10月22日 | 本・新聞・雑誌・活字
今、二つの<ピカソ展>が、同時に開催されている。

国立新美術館で「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」。サントリー美術館が「巨匠ピカソ 魂のポートレート」だ。

見に行きたいのだが、なかなか時間がとれない。

そこで、アートディレクターである結城昌子さんの新著『ピカソ 描かれた恋』(小学館)を開いた。

美しい図版で見る作品群。ビジュアル型のピカソ入門書だ。

副題は「8つの恋心で読み解くピカソの魅力」となっていて、正妻オルガ、愛人マリー・テレーズ、40歳年下のフランソワズ・ジローなど、天才芸術家を愛し、愛された女性たちとのエピソードが登場する。

巨匠が91歳で亡くなったのが1973年。もう35年もたつ。しかし、作品はもちろん、創造と恋愛が同時進行する波乱の人生そのものが、今も強いインパクトを与えてくれる。

ピカソ 描かれた恋-8つの恋心で読み解くピカソの魅力 (ショトル・ミュージアム)
結城 昌子
小学館

このアイテムの詳細を見る