♪音楽千夜一夜 第306回
独フライブルグの古楽団体がソニーの超廉価盤に入れたロカテルリ、バイバー、パーセル、ゼレンカ、テレマン、バッハ、ヴィヴァルディなどのCD選集であるが、私の苦手な古楽器の演奏であることを忘れさせてくれる快演ぞろいでお薦めできます。
手あかにまみれた赤毛の司祭のコンチエルトがまるで彼が生きて死んだヴェネツイアの街を想起させるような悦びに満ちた演奏で繰り広げられるのを聴いていると、もう楽器が古かろうが新しかろうがどっちでもいいやとさえ思ってしまうのであります。
こんな優れたCDがこんな廉価で買えた今は亡きアホ馬鹿民主党政権時代を懐かしみながら、生涯のベストアルバムとして愛聴することにしませう。
緑青の新芽萌えたる馬鈴薯を一袋五〇円で叩き売りたり 蝶人