闇にまぎれてbowyow cine-archives vol.621
ジョン・ウオーター監督の同名作を元にしたブロードウエイのミュージカルをまたもや映画化したという2007年製作の作品です。
黒人や異民族、それにブタブタ人間などへの差別撤廃がテーマとなっていますが、めずらしく曲が優れている(あの下らないバーンスタインのスコアーよりも音楽性が高い)のと、歌って踊りまくるノリのよさに圧倒されました。
黒人と白人が一体となってスタジオから町に飛びだす迫力のある踊りは、じつに無内容な歌をバックにけったくその悪い男だけの群舞を繰り広げる本邦で人気のエグザイルとかいうアホ莫迦集団の虚無的で、内部生命が死滅している退嬰的ダンスの対極にあるもので、やはり踊りはこうでなければあきまへん。
60年代のボルチモアの田舎町でスターを夢見るブタブタ娘がひじょうに可愛らしく、しかも彼女のブタブタお母さんをなんとあのトラボルタが演じているのですが、彼の見事なブタブタダンスが最後に炸裂するという痛快無比なエンディングに拍手喝采しないひとはいないでしょう。
久々に復活したミシェル・ファイファーがエロくていい。
なにゆえに岩波文庫に誤植あるやその衝撃はJR北海道より甚だし 蝶人