bowyow cine-archives vol.699
実話の映画化で、原題は「壊された少女」。主人公の少女が体験した、悲惨で壮絶な世界を描いている。
すべての人が発達障がいの要素を備えているのなら、すべての若者も精神障がい要素の一部を備えていることになる。
だからこの映画が描いているように、「境界性人格障がい」なる名目で精神病院に入った少女が、たとえ実際はそうでなくとも、わけの分からぬ「治療」を受けている間に、本物の障がい者になってしまう危険は充分にある。
本作のヒロイン(ウィノナ・ライダー)は、なんとか自力でかかる生き地獄を脱出したのだが、よく考えてみればまるで不必要な回り道だった。しかしいまなお同じような悲惨な目に遭っている人たちも大勢いるに違いない。
彼女の病院仲間のアンジェリーナ・ジョリーの部厚い唇が禍々しい。
なにゆえに己のパニック障碍を明かしてる母親の同じ病を励まそうとして 蝶人