歓送迎会があった。
こういう時、高いお金を出したのだから元をとってやろうなどと考えて、人の分まで飲んでやろうと考えたりしたらろくなことはない。
若いうちは酒も強くて、それでもよかったが、最近は随分弱くなっている。そう思って、今夜はセーブしようと心に誓って参加した。
世の中は悪意に満ちている、とはよく言われること。
下手に酔っ払ったところを、アルハラだのセクハラだのと、わけのわからないことをいわれたらたまらないので、酔っ払う前に帰ることにした。
それでも今の不肖コロ健のことを気遣ってくれる人もいて、も少し頑張ろうと思うことができた。
危ないのは、飲み会の席だけではない。帰りの電車だって、気をつけなくてはいけない。
どこに酔っぱらいが隠れているかわからない、注意深く帰ることにした。
気配を消して、車両の片隅でじっとしていたら、鎌倉に着き、乗り過ごさないで降りることができた。