今日は奈良まで日帰り出張。
奈良には、ぜひお会いしたいブロ友さんがいたが、とんぼ返りでお会いすることはかなわなかった。
近鉄特急がその方の事業所の近くを通り過ぎたときにそちらの方を見遣ったものの残念ながら手前の建物の影に隠れて見えなかった。
その後は大雪でどうなることかと思ったが、名古屋を過ぎたら雪は消えて少々の遅れで済んだ。
新幹線は行きも帰りもよく混んでいて、外国人観光客もちらほら見えた。
日本は安全だから安心に旅行ができるという外国人観光客は少なくない。
安全であることが、観光客を日本に招き入れるセールスポイントだが、なんだかそれもそろそろ終わりになるのではないか。
というのも、最近頻発する凶悪犯罪をみて、日本人の倫理観というものの底が抜けてしまったのではないかという気がするからだ。
ネットの裏サイト(これは逆に誰でもアクセスできるということ!)だとかで犯罪者を集め、見知らぬ者同士でチームを組み、あらかじめ目をつけていた店や個人宅に押し入り、強盗をする。
しょせん素人の集まりだからうまくいくこともあれば、そうもいかない時もある。
うまくいかないときには、最悪人の命をいとも簡単に奪ってしまう。
そこにはひとかけらの倫理観も人間性も見て取れない。
戦争の時代を乗り越え、他にもさまざまな苦労をこえて生きてきたかも知れない90歳の最期が強殺とはやりきれない。
彼らがネットを通じて集められ、指示された場所で強盗をするのは、バーチャルな世界の延長に過ぎないようで、そのことが余計に不気味に感じられる。
日本人の美徳などという幻想はもうすっかり失われてしまったみたいだが、いったいいつからこんなことになってしまったのだろう。
始まりはバブル期だったか。
傍若無人の地上げの風景は多くの人の心を傷つけ、それに続くバブル崩壊後の停滞の30年間。
高度成長期の蓄えのほとんどすべて食い潰し、さらには倫理観を失って犯罪に走る人間が増えるのも仕方がないかもしれない。
しかしながら犯罪は人のものを横取りするという、何も生み出すことのないゼロサムゲームであって、決して許されることではない。
日本の安全が失われてしまったのはなんとも残念なことだ。
一旦失われてしまったものを取り返すには大変な努力と時間を要する。
それを取り戻すのに最低でも失ったと同じ時間がかかるとすると、日本がそれを取り戻すのを見届けることはとてもできそうにないのはとても残念だ。
帰りは大雪
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