各校一斉に冬休みが明けたようで、駅に学生が戻ってきた。
彼らのせいではあるまいが通勤電車があちこちで大幅に遅れている。
こうして、ラッシュ時の混雑に巻き込まれていると若者は多いように見えるし、私の勤務先の病院では毎日多くの赤ちゃんが産まれていて、少子化など縁のない話と思うのだが、実際のところはそうではない。
東京、神奈川といった人の集まる地域で生まれ育ったせいか、地方の人口減少が私には理解できない。
祖父母は地方都市の出だが、田舎の話を聞かされていた頃は、残っていた人たちもまだ若く、限界集落などという言葉はなかった。
少子化の原因の一つに女性の社会進出の遅れが指摘されている。
女性の雇用形態が不安定なせいで将来設計を描けないというが、これは結局男性による女性からの搾取ということになる。
先日、娘が連れ合いの両親の住むアテネに行くついでにトルコに行ったら、行く先々で女性である娘が全く無視されたということを憤慨していた。
女性は男性の持ち物に過ぎないというような扱いだったらしい。
女性に教育を受けさせないという国もあることを考えたら宜なるかなだ。
宗教上のことなのだろうが、どのような教義を解釈するとこうなるのだろう。
男女共同参画社会基本法というのが日本にはある。
Wikipediaによれば、男女が対等な社会の構成員として、各分野への参画機会が確保され、男女が均等に政治的、経済的、社会的、文化的な利益と責任を共に担う社会を目指すことを規定した法律、とのことで、1999年に施行され、もう4半世紀になる。
それでも未だにジェンダーフリーがどうのとかいうことで、女性の地位向上は目にみえて進んでいるとは言えないのはなぜだろう。
障害者雇用最大のハードルは障害者のためのバリアフリー化が足りないからだと思うが、これは女性の雇用問題も同様で、男目線の職場環境の改善を行わなくては解決は見えない。
地方の過疎化、少子化そして男女格差、こういった諸問題をどう分解してどのように再結合させて考えるかが私たち年長者には求められる。
それは、年金問題、医療費問題にダイレクトに跳ね返ってくることであり、簡単にまとめることはできないが、少なくとも常に考えることを止めてはいけない。
私にできることは女性医師、女性病理医の働き方改革であって、それに取り組みたい。
できることはたくさんはないが
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