こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

私がコロナにかかったら

2020年06月04日 | 自然災害・事故・感染症
昨日は新たな感染者が何人とか、有名人のだれそれが感染していたことが明らかになどという話を連日連夜目にしているが、どこかそれは他人事のようにして受け取っていないだろうか。うつさない、うつらない、などといっていながら、自分だけは大丈夫という、正常性バイアスに私こそが陥っているのではないだろうかと考えた。そこで、私が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染したらどうするかということをシミュレーションしてみることにした。

(1)感染経路
新型コロナウイルス(COVID-19)に感染するとしたら、私の場合、通勤途中、病院そして週末の買い物のいずれかだ。今も目の前でゲホゲホやっているおじさんがいるし、規模が大きな病院なら患者さんがいてもおかしくない。それぞれ、感染確率はそれほど高くないが、社会のためにもしばらくの間、自分の行動は明らかにしておく必要があるだろう。それに、普段の行動内に出現しない人との接触はいつどこで起こるかわからない。
(2)発症
味覚、嗅覚異常、発熱などらしい。わかりやすいのは発熱だろう。倦怠感が続いて出てくるだろうから、そうなったらまずは勤めを休む。休んでいるのは怖いだろうな。熱が下がったところで、他の異常の有無を確認する。熱が下がらなかったら、帰国者・接触者相談センターに連絡して相談しよう。
(3)収容、入院
PCR検査なりがおこなわれ、感染が確定したら、自宅待機もしくは入院となる。そのあとのことは成り行きに任せるしかない。最初の5日程度がヤマとなるが、そこで軽快しても悪化しても最低2週間は身動きが取れなくなる。ひどくなる前に仕事の手当てをしておかなくてはいけない。なんといっても病理医は院内に一人しかいない。近隣の病院の病理の先生には私に何かあった時には助けてくれと伝えてあるので、急場は凌げるだろうが、入院加療が1ヶ月以上に及ぶようになったら困りものだ。腕の良し悪しは別として病理医の代わりはなかなかいないのがこの国の現状だ。
入院中は誰とも会えないから、さぞ、寂しいことだろう。
(4)軽快後
PCRで陰性が確認された後、病院は仕事に復帰させてくれるだろうから、職場では周りの人に恐怖を与えないよう注意しながら復帰したい。私がいない間に、誰かが発症したらそれは私からということだろうから、肩身は狭い。
(5)このブログ
問題となるのは、このブログだ。コロナにかかりましたからしばらくお休みしますというのもどうだろう。でもほかに書きようもないし。そんな時は、ああ、コロ健、かかってしまったか、と心の中で見舞ってください。

実際は、この数千倍のことが身の上に降りかかってくるだろうから、こんなことあんまり意味がないのかもしれない。ただ、死んでしまうこととは違ってコロナの場合は生きて戻ってくる可能性が高いから、戻ってからのことも考えておかなくてはいけない。まあ、入院中はやることがなくてあれこれ考えるだろうからわざわざ今考えなくてもいいのかもしれない。
私がコロナにかかっても

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
リモートワークは? (camper)
2020-06-04 19:13:00
やはり、リモートワークは難しいですよねぇ
放射線科医くらいですかねぇ
リモートワーク可能なのは?
返信する
Unknown (コロ健)
2020-06-05 05:01:47
camperさん、ありがとうございます。
バーチャルスライドという、標本をデジタル化する技術がありますが、まだまだ顕微鏡下で診るのにはかなわず、見落としがこわいです。検体の扱いもあって、病理のリモート化は今のところ難しいですね。
返信する

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