空模様が春らしく移り変わる。
生垣のクレマチスはいつの間にか終わって、いよいよモッコウバラが咲き出した。
この家に越してきてから妻が丹精して作ってきたが、素人仕事にしては大したものだ。
今回の連ドラ(虎に翼)では昭和初期の女性の生きにくさが描かれている。
今週の題は、”女は三界に家なし?”、女は、幼少のときは親に従い、嫁に行っては夫に従い、老いては子に従わなければならないものであるから、この広い世界(三界)で、どこにも安住できるところがない。という意味。
実際、妻のことを見ていると、朝から晩までよく働いてくれていて頭がさがる。
私は仕事があるからと”外の世界”との接触を持っていられるが、”仕事時間”だけ仕事をしていたらある意味それで許されてしまう。
でも、主婦である妻は違う。
朝起きた時から、夜寝るまで、家の細々したことにあれこれ目を配り、子供でもいたらその養育の大半を担うことになる。
男だってもっとやったらいい、という言い分もあるだろうが、少なくとも私と妻とではその(家事)能力が段違いだ。
仕事をしてもいろいろの能力を発揮できたと思われるが、それはしていないのでわからない。
いずれにせよ、”働く夫のための後方支援”という”仕事が不要になればそこから退役したくなる人がいてもおかしくない。
妻がどう考えているかわからないが、まあ一人で犬を飼おうとは思っていないだろうとたかを括っている。
少子化の原因の一つは婚姻率の低さだが、とくに一生結婚するつもりのない女性の割合が伸びているそうだ。
たしかに、幼少時の親、嫁に行っての夫、老いては子のうち、夫と子のない暮らしをしたいと思うのは当然だ。
結婚相手に稼ぎがあるから籠の鳥になってもいいということではない。
連続テレビドラマの主人公は結婚から逃れるため、と同時に女性の権利を守ろうと法曹家を目指す(とおもわれる)。
今、医学部に進学する女性が増えていて、男女比はほぼ同じだろう。
女性が増えると外科系の医者が減るというが、それは労働環境が悪いから減るのであって、まともな時間に働ける様にしたらそんなことはない。
医師の働き方改革が進めばそんな当たり前のことが進む様に思われる。
今は、日本における歪んだ労働環境が女性にとって生きにくい社会をつくり、さらには国自体を危機的な人口減少局面に追い込んでしまったということを、理解し改めるラストチャンスの様に思う。
落とし所はどこに
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