こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

某学会にて

2009年10月10日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今日、ある学会があって、コメンテーターとしてプレゼンをした。

結構自信があったのだが、発表が終わった後、先輩の病理の先生にずいぶん否定的な意見を言われた。肯定的な意見も別の先輩の先生からあったのだが…

このことがあって、帰り道いろいろ考えてしまった。一体、何のためにこういうことをやっているのだろう?と。
交通費として本当に実費しかでないのに、数時間もかけて準備、発表しても誰からも賞賛されず、あるのは意見が違う人とのディスカッション。臨床系の学会であれば薬屋さんがいろいろと便宜を図ってくれる。
ところが病理医となると、何も無い。何も無いから自活の道を探すことになる。
開業する先生や、研修に際してお金を取る先生が現れてくる。

病理の道は自己との戦いであり、苦難の連続だ。
人数が少ない代わりにポストが少ないので立身出世は望むべくもなく、もちろん給料は額面通り。当直手当も何も出ない。勉強すればしたで、おかしな所に引っ張り出されて喧々諤々、でもインセンティブは皆無。おまけに院内では不採算部門として事務屋や幹部医師に邪魔者扱いされ、使い勝手がよく、文句を言わない”検査屋”であることが要求される。

病理を続けていると、よくへこんでしまう。
患者とのトラブルがないことを病理のいいところだというが、それは、患者と接したくないから病理医になった先生の考え、もしくは、患者とのトラブルがストレスな臨床医の考えで、私のように臨床と病理が等価で病理を選んだ医者にとっては、純粋に仕事の内容だけが、比較の対象となるわけだが…
こんなにへこんでしまうことが多いと、正直、後輩に病理への道を進めるきが失せる。   なんで、こんなに戦い続けないといけないのだろう・・・

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