通勤電車でのこと。
帰りの通勤特急の中で、少々酔っぱらったおじさんと向かい合わせになった。そのおじさんのカバンが少々邪魔で、少し迷惑そうな顔をしていたら、あちらも”フンッ”という感じで、気まずくなった。と、そこで、急停車。そのおじさん、バランスを崩して、手すりにつかまろうとしたのだが、少々遠かったのか、思わず「吊り広告」を掴んでしまった。
あわれ、吊り広告は留め金からはずれ、おじさんは大きくバランスを崩して、横の人にぶつかってなんとか体勢を保った。しかし、その右手には吊り広告が。
20センチ目の前で繰り広げられた、この状況を笑う訳にもいかず、大まじめな顔をしたまま、私は奥の方へ移動した。
下車駅はおじさんと一緒で、おじさんは律儀にも吊り広告を捨てずに手の中に握りしめたまま、エスカレーターを上っていた。私は、何も悪いことはしていない、と思う。
帰りの通勤特急の中で、少々酔っぱらったおじさんと向かい合わせになった。そのおじさんのカバンが少々邪魔で、少し迷惑そうな顔をしていたら、あちらも”フンッ”という感じで、気まずくなった。と、そこで、急停車。そのおじさん、バランスを崩して、手すりにつかまろうとしたのだが、少々遠かったのか、思わず「吊り広告」を掴んでしまった。
あわれ、吊り広告は留め金からはずれ、おじさんは大きくバランスを崩して、横の人にぶつかってなんとか体勢を保った。しかし、その右手には吊り広告が。
20センチ目の前で繰り広げられた、この状況を笑う訳にもいかず、大まじめな顔をしたまま、私は奥の方へ移動した。
下車駅はおじさんと一緒で、おじさんは律儀にも吊り広告を捨てずに手の中に握りしめたまま、エスカレーターを上っていた。私は、何も悪いことはしていない、と思う。