こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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オトコ社会日本の排他性は女性に対してのみならず外国人に対しても(上)

2022年06月09日 | 日本のこと、世界のこと

定住外国人「正社員」に壁 昇給遅い非正規、日本人の倍 と題した記事が今朝(2022年6月9日)の日経に掲載されていた。

日本社会というのは女性に対してのみならず、外国人に対しても同じような扱いをしていて、それは男が有形無形の既得権益を守ってきたことの延長上のことではないかと思った。

以前、女性の地位向上に関することを書いたら、男性からだと思うが、既得権益をみすみす手放すなんて馬鹿なことを言っているんじゃない、というようなコメントをもらったことがある。

せっかく女性を搾取することができる仕組みがあるのだからそれを手放すことなど馬鹿げているということだろう。


そのコメントをもらって、私自身も男性としての既得権益を利用して生きてきたのだろうに違いないということを思った。
医療業界は女性が目立つが、医者に限って言えば未だ男性優位だ。
幹部クラスはほとんど男で、大病院で女性が院長のところなど見たことがないし、女性教授もまだまだごく僅かだ。
これはどうしてだろう。
働き方改革がさかんに言われる時代だが、患者には関係ない。
何かあったときに即応してくれる優秀な医者に診てほしいのは当たり前のことだ。
医学部の定員が増やされ、医師一人当たりの見かけ上の負担は少し減ったものの、いつでも相談に乗ってくれる優秀な医者という患者が求める医者の数がそれほど増えるわけではない。
そして、患者の要望に乗ってくれる医者が存在するためには、その医者の生活の面倒をある程度見てくれる人がいないとなかなか難しい。
ある女性医師が、「(いわゆる)主婦(としてメンテナンスしてくれる人)が欲しい」と漏らしていたのを思い出す。
その人も、「主婦」を正当な労働力としてみていたわけで家庭内での役割分担の一つであったことは言うまでもないが、こう考えるのは男女を問わない。

医者の男女間格差の問題が主題ではなく、考えなくてはならないのは、外に出て働くのは男で、銃後の守りを妻に任せるというパターンのみが正常な家庭環境であるとしたことに問題がある。
その延長上に、女は引っ込んでいろという乱暴な論理がはびこるようになってしまったのではないか。
ならば家庭に入ることなく働けばいいのか、子供なんて産んでいる暇はない、ということで、巡り巡って少子化は進み、女性のキャリア形成の不利は労働力不足を引き起こすに至った。
日本の男性が既得権益を死守してきたことが原因の一つであることは明白だ。
そして、そのような論理による障壁は外国人に対してもあって、優秀な人材をみすみす失うことで、日本の国力の減退につながっていると思う。
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