本格的な寒さがやってきて、鎌倉の紅葉も見頃が近づいてきた。
仕事に出る私とすれ違うようにたくさんの観光客が横須賀線から吐き出されてくる。
今日の鎌倉もさぞかし賑わうだろう。
若い働き手の過労死自殺が問題となっているそうだ。
これには、就職氷河期世代(1990~2000年代の雇用環境の厳しい時代に就職活動を行った人たち)の不足が関係しているという。
この頃に就職活動をした人というのは、1970年から1980年生まれ、すなわち今、40〜50歳ごろということで、普通に考えると最も脂の乗っている世代ということになる。
このぐらいの年というのは、気力体力が充実して自分の仕事もバリバリこなすし、後進の指導も柔軟に行うことができる。
ところが、この世代の人がいないために、若い人が放置されてしまうらしい。
指導されず、放置され、仕事ばかり増え、抱え込んでにっちもさっちも行かなくなってうつになり、最悪の場合自殺にまで至ってしまうという。
昨日もまた、昭和の一つの象徴である、キッシンジャー氏死去の話を書いたが、そのきっかけとなったのは、一面トップに氏とともに写っていた田中角栄元首相だ。
自民党金権政治を当たり前のものとし、今の政治家の金集めを正当化してしまった。
もちろん、金さえあれば何でもできる、というのはもう、ずっと昔からあったことだから角栄氏に全ての責任があるとは言えないが、広く世に知らしめたのはやはり彼の罪だろう。
その昭和はバブル経済とともに終焉し、やがて平成不況へと移行する。
金の余っていた大人たちが行ったのは、次世代育成への投資ではなく、世界中の土地を買い漁ることだった。
景気が悪くなって就職が厳しくなったのではなく、金を有効に使わなかったことが若者を苦境に追いやったのだ。
就職氷河期世代の親世代である団塊世代の人たちは、自分たちの子供の世代をあまりにも粗末に扱った。
そしてそれはしっぺ返しとしてわが身に降りかかってくる。
もちろん団塊世代だけではなく、私たちの世代だって反省すべき点はある。
今さら取り返しはつかないが、せめてこの国の明治維新から現在までの歴史を振り返り、総括することではないかとつよく思う。
それこそAIに任せてみては?
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