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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

変質するサッカーくじ 法案の問題点を突く① 競馬並みのギャンブルに

2020-12-01 07:12:10 | 政治・社会問題について
変質するサッカーくじ 法案の問題点を突く① 競馬並みのギャンブルに
サッカーくじ(スポーツ振興くじ=トト)にバスケットボールのBリーグを加える法案が国会で審議中です。スポーツ議員連盟プロジェクトチーム(PT)が進める拡大策。くじを変質させ、スポーツをゆがめる。その問題点を探りました。

「ぼくらは競馬の馬じゃない」。国会でサッカーくじ導入議論の最中(1998年)、代表経験のあるJリーガーの批判が忘れられません。
いま、その言葉が現実になりつつあります。今回の法案で、BリーグとJリーグに1試合の勝敗と点数を予想するくじが初めて導入されます。
議連PTの資料によると、サッカーではホームの1点差勝ち、2点差、3点差と続き、アウェーの勝ちも含め、19通りから一つを選ぶ形。バスケは点差を3点刻みに16通りです。



今季Bリーグ開幕試合のA東京―川崎戦=10月2日(共同)

提案者側も自覚
20日、衆院の文部科学委員会でこんなやりとりがありました。
「単一試合投票をいままでやらなかったのはなぜですか」。日本共産党の畑野君枝議員が問うと、法案提出者はこう答弁しました。
「複数の試合を対象にした理由は…当せん確率を過度に上げないことによる射幸性の抑制、選手による不正行為のリスクの軽減といった観点から慎重な検討、判断がされた」。単一試合ならこうした問題が浮上すると認めた形です。
現在は12試合~14試合の結果を予想するのが主流で、当せん率は約160万分の1~約1680万分の1。賞金は最高6億円~12億円に上り、予想をコンピューターに任せるものなど宝くじに近い。
しかし、単一試合は性格が大きく異なります。くじの当せん確率は16分の1~19分の1と格段に当たりやすくなります。チームの力関係がわかると確率は上がり、平均数千円から1万円程度の当せん金も含め、まさに競馬に近いギャンブルです。

世間欺くやり方
推進側は「これまでのトトはサッカーに興味のない中高年層の男性が多かった。これからは競技を見にくる若い層をターゲットにしたい」。スポーツ好きの若者向けのギャンブルの創設です。
提案者が認めるように、単一試合のくじを導入してこなかったのは、それがくじ創設の“条件”だったから。当時の国会審議で議連はパンフレットで説明していました。
「スポーツ振興くじは払戻し金額、確率、払戻し割合など、いずれも宝くじに近いものです。また、一試合ごとではなく十数試合をまとめて…予想する『知的ゲーム』であり、競馬などの公営競技とは全く違います」
だからギャンブルではない、認めてください―。そう主張しつつ、20年後には素知らぬ顔で踏み超える。そのやり方は世間を欺くものです。
そもそもサッカーくじを含む賭け事は、刑法の禁ずる賭博・富くじ罪に該当します。それを特別法で例外的に認めているにすぎません。
くじの創設から反対してきた辻口信良弁護士は批判します。
「単一試合のくじは、宝くじとは明らかに性格が異なる。当たり外れをめぐり、選手が矢面に立たされかねず、スポーツを壊す方向にいく危惧がある。ギャンブルでのスポーツ振興は邪道。国の予算で支えるべきだし、日本の財政力があればそれはできます。こんな改変はやめるべきです」
(和泉民郎)(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年11月29日付掲載


サッカーくじ(トト)が導入されるとき、スポーツ振興に賭けによる収入に頼っていいのかと論議されたものです。
恥ずかしながら、その時導入されたトトが、12試合~14試合の結果を予想するものだとは知りませんでした。
それが、競馬やボートの様に1試合づつ予想するようになったら、射幸性は格段とあがりますね。

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