出勤前、駅に立つ。一人で #学術会議介入に抗議します
法無視の権力、国が誤る。止めるのは今
東京 石山久美さん(42)
「知見に背を向ければ国が誤る」。通勤や通学で人々が行き交う朝の経堂駅前(東京都世田谷区)、簡潔で力強い文章に通行人の目がとまります。
都内在住の石山久美さん(42)=会社員=が日本学術会議への人事介入反対で掲げているプラカードの文章です。
「どんな文言が、この間題が危機なんだということをわかりやすく伝えられるか」。政治家やツイッター上の言葉を参考にしました。職場の最寄り駅で出勤前にスタンディングしています。
日本学術会議への人事介入に抗議する石山久美さん=東京都世田谷区
「学術会議のあり方の問題ではなくて、法律を無視している権力者の問題です。国会を見ていても、菅首相の答弁は議論になっていない。『反政府運動を懸念』という記事が出ましたけど、結局自分たちに都合の悪い人をパージしたってことですよね。それを隠そうとうその上塗りをした結果、支離滅裂になっていると思います。森友・加計、桜を見る会間題のようにうやむやにされたら本当にまずい」
学術会議問題が発覚した当初から、官邸前の抗議行動に参加していました。しかし、「官邸前だけでなく、草の根で地域に広げていかないといけない」と感じ、今回初めて一人での抗議行動に踏み切りました。抗議する石山さんの姿を見て、同じようにプラカードを持って参加する人も現れました。
スタンディング中は「目線を上げて立っているよりは、通り過ぎる人がプラカードに目が行きやすい」とタブレットに目線を落とします。朝のうちにやるべき仕事をこなしたり国会中継を見たりするなど、時間の有効活用にもなっているといいます。
政治に関心を持つようになったのは2013年、特定秘密保護法が強行採決された時でした。きっかけは、身近にいた戦争体験者の女性の「こうやってだんだん国民に情報が知らされなくなって戦争になった」という言葉。「その時は、そんなことあり得るかなと思ったんですけど、2年後には安保法制。その女性の言葉通りになってきたと感じて、抗議行動に足を運ぶようになりました」
1933年に京都帝国大学の刑法学・滝川幸辰(ゆきとし)教授が自由主義的な学説を理由に追放された滝川事件を想起します。「滝川事件が戦争に突き進むきっかけになったことを見ても、止めるのはまさに今だと思います」(宮井貴光)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年11月15日付掲載
「一人デモ」ならず「一人スタンディング」
「知見に 背を向ければ 国が誤る」
五・七・五のフレーズで、プラカードに目を止めて欲しい。
法無視の権力、国が誤る。止めるのは今
東京 石山久美さん(42)
「知見に背を向ければ国が誤る」。通勤や通学で人々が行き交う朝の経堂駅前(東京都世田谷区)、簡潔で力強い文章に通行人の目がとまります。
都内在住の石山久美さん(42)=会社員=が日本学術会議への人事介入反対で掲げているプラカードの文章です。
「どんな文言が、この間題が危機なんだということをわかりやすく伝えられるか」。政治家やツイッター上の言葉を参考にしました。職場の最寄り駅で出勤前にスタンディングしています。
日本学術会議への人事介入に抗議する石山久美さん=東京都世田谷区
「学術会議のあり方の問題ではなくて、法律を無視している権力者の問題です。国会を見ていても、菅首相の答弁は議論になっていない。『反政府運動を懸念』という記事が出ましたけど、結局自分たちに都合の悪い人をパージしたってことですよね。それを隠そうとうその上塗りをした結果、支離滅裂になっていると思います。森友・加計、桜を見る会間題のようにうやむやにされたら本当にまずい」
学術会議問題が発覚した当初から、官邸前の抗議行動に参加していました。しかし、「官邸前だけでなく、草の根で地域に広げていかないといけない」と感じ、今回初めて一人での抗議行動に踏み切りました。抗議する石山さんの姿を見て、同じようにプラカードを持って参加する人も現れました。
スタンディング中は「目線を上げて立っているよりは、通り過ぎる人がプラカードに目が行きやすい」とタブレットに目線を落とします。朝のうちにやるべき仕事をこなしたり国会中継を見たりするなど、時間の有効活用にもなっているといいます。
政治に関心を持つようになったのは2013年、特定秘密保護法が強行採決された時でした。きっかけは、身近にいた戦争体験者の女性の「こうやってだんだん国民に情報が知らされなくなって戦争になった」という言葉。「その時は、そんなことあり得るかなと思ったんですけど、2年後には安保法制。その女性の言葉通りになってきたと感じて、抗議行動に足を運ぶようになりました」
1933年に京都帝国大学の刑法学・滝川幸辰(ゆきとし)教授が自由主義的な学説を理由に追放された滝川事件を想起します。「滝川事件が戦争に突き進むきっかけになったことを見ても、止めるのはまさに今だと思います」(宮井貴光)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年11月15日付掲載
「一人デモ」ならず「一人スタンディング」
「知見に 背を向ければ 国が誤る」
五・七・五のフレーズで、プラカードに目を止めて欲しい。
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