マイケル・ムーア監督の新映画 シッコ(SiCKO)を見ました
アメリカの医療制度を告発する映画です。
アメリカは、日本のように国民皆保険がなく、営利企業である民間の医療保険会社に入っています。しかし、民間の保険会社にはいれない人も40%いる。
マイケル・ムーアならではの、突撃の取材攻勢。
アメリカの民間保険という制度の下で、必要な医療を受けられずに苦しんでいる人々を掘り起こして取材する。
民間の医療保険に入れずに、医療行為を受けられずに売薬ですませている人。
保険に入っている人でも、医療行為は医者でなくて保険会社まかせ。制限がかかってしまう。
大工さんが仕事中に切断した2本の指。保険に入っていなかった。手術前に、手術代を提示され、中指$60,000、薬指$12,000。大工はやむなく、薬指だけ直してもらった。
保険に入っている人も安心ではない。いわゆる「既往症」というのがあるが、すこしでも申告漏れがあると保険がでない。ある元保険会社の社員が証言。電話口で、支給を断るのが仕事だったと、泣く泣く告白していた。
その取材件数、よくもこれだけ掘り下げ、探したものだと思いました。
ムーアは、お隣の国カナダ、ヨーロッパを取材。
川を渡った対岸カナダでは、医療費が無料。こんなことっていいの?医療を受けるために、カナダ人と偽装結婚する人も?
フランスやイギリスでは。医療費が無料なのは同じ。
なぜ?それには歴史的がある。
政府は国民を恐れている。国民は、国に要求する時、すぐに集会やデモを行う。
ムーアが、フランスの女性の集団を対談しました。有給休暇3週間。ゆっくり休むから、その分頑張って働き、労働生産性が良くなる。引越しも2日の有給休暇が出る。
取材していたムーアが、自分の感覚と全然次元が違うことに苦笑いしている場面も・・・。
今度の取材地は、アメリカの仮想敵国・キューバ。
9・11で崩壊したビルから救済活動していた人が健康被害をおこしている。
しかし、そのほとんどが”愛国心”を発揮して参加したボランティア。政府にまともな保障がされていない。
日本でも石綿による被害、肺気腫が問題になって、やっと救済がはじまっていますが、アメリカでも同様な問題がおこっているのです。
ムーアが向かった先は、キューバのグアンタナモ米軍基地。アルカイダの容疑者が収容されている施設では手厚い医療がほどこされている。そこに行かない手は無いと9・11の健康被害者たちや、保険に入ってなくてまともな医療をうけらてていない人たちをつれていきました。
当然のことですが、米軍基地には近寄ることすら出来ませんでした。
それと違う対応したのが、キューバの医療機関。外国人であるにもかかわらず、適切な医療、手術をしてくれ、適切な処方箋を出してくれました。
マイケル・ムーア自身が取材を通じて価値観が変わった映画です。
マイケルが最後に向かった先は、洗濯物をもって政府に・・・
アメリカの医療制度を告発する映画です。
アメリカは、日本のように国民皆保険がなく、営利企業である民間の医療保険会社に入っています。しかし、民間の保険会社にはいれない人も40%いる。
マイケル・ムーアならではの、突撃の取材攻勢。
アメリカの民間保険という制度の下で、必要な医療を受けられずに苦しんでいる人々を掘り起こして取材する。
民間の医療保険に入れずに、医療行為を受けられずに売薬ですませている人。
保険に入っている人でも、医療行為は医者でなくて保険会社まかせ。制限がかかってしまう。
大工さんが仕事中に切断した2本の指。保険に入っていなかった。手術前に、手術代を提示され、中指$60,000、薬指$12,000。大工はやむなく、薬指だけ直してもらった。
保険に入っている人も安心ではない。いわゆる「既往症」というのがあるが、すこしでも申告漏れがあると保険がでない。ある元保険会社の社員が証言。電話口で、支給を断るのが仕事だったと、泣く泣く告白していた。
その取材件数、よくもこれだけ掘り下げ、探したものだと思いました。
ムーアは、お隣の国カナダ、ヨーロッパを取材。
川を渡った対岸カナダでは、医療費が無料。こんなことっていいの?医療を受けるために、カナダ人と偽装結婚する人も?
フランスやイギリスでは。医療費が無料なのは同じ。
なぜ?それには歴史的がある。
政府は国民を恐れている。国民は、国に要求する時、すぐに集会やデモを行う。
ムーアが、フランスの女性の集団を対談しました。有給休暇3週間。ゆっくり休むから、その分頑張って働き、労働生産性が良くなる。引越しも2日の有給休暇が出る。
取材していたムーアが、自分の感覚と全然次元が違うことに苦笑いしている場面も・・・。
今度の取材地は、アメリカの仮想敵国・キューバ。
9・11で崩壊したビルから救済活動していた人が健康被害をおこしている。
しかし、そのほとんどが”愛国心”を発揮して参加したボランティア。政府にまともな保障がされていない。
日本でも石綿による被害、肺気腫が問題になって、やっと救済がはじまっていますが、アメリカでも同様な問題がおこっているのです。
ムーアが向かった先は、キューバのグアンタナモ米軍基地。アルカイダの容疑者が収容されている施設では手厚い医療がほどこされている。そこに行かない手は無いと9・11の健康被害者たちや、保険に入ってなくてまともな医療をうけらてていない人たちをつれていきました。
当然のことですが、米軍基地には近寄ることすら出来ませんでした。
それと違う対応したのが、キューバの医療機関。外国人であるにもかかわらず、適切な医療、手術をしてくれ、適切な処方箋を出してくれました。
マイケル・ムーア自身が取材を通じて価値観が変わった映画です。
マイケルが最後に向かった先は、洗濯物をもって政府に・・・
民営化、市場万能主義は、弱肉強食の社会を生み出すことはたしかです。
しかし、僕は、日本の未来にそんなに悲観になっていません。
先の参議院選挙では、国民は、自公の国民いじめの政治に審判を下しました。
秋の臨時国会では、野党が多数を占めた参院での国会運営が注目されます。
やられっぱなしでは済まされません。
ご紹介いただいた書籍、アマゾンで売っているようですね。
尚、『「シッコ」が描く米型医療差別、日本の「医療改革」に警鐘』と題して、「しんぶん赤旗」日曜版9月9日に記事がでます。
全国保険医団体連合会理事の三浦清春さんに聞きます。
ご参考までに・・・