私は若い頃から健康に興味があったので、
面識があろうと無かろうと<健康そうな先輩>を観察してきました。
加山雄三さんの母堂・小桜 洋子さんから始まって、桐島 洋子さん、
森山良子さんなど、生き方も含めて色々影響を受けてきたと思います。
そういう意味では、五木寛之さんという作家は、男性だし
昼夜逆転の「反健康的生活」の代表選手のように見えるので、
興味の対象外でした。
でも、「なるべく病院に行かないで、
自分の健康は自分で維持しようとする気概」と、研究精神は参考になるので、
面白く読みました。
p.46 「メタボが長生き」の真偽
フレイルとは、心身の老化現象で、筋力や運動機能、
活動量や認知機能が低下した状態。
「虚弱」などを意味するfrailtyが語源である。
p.48 「健康寿命を延ばすには、高齢者は肥満対策よりも、
必要な栄養を取り、筋力をつけてフレイルを予防することが大切」
(中略)要するに痩せよりメタボの方が健康で長生きする、
という話である。
上記は五木氏の直感で、本文中に「べつに科学的、医学的な根拠はなく、
なんとなく実感として」と、断られているので問題はないでしょう。
でも、ここに紹介されている毎日新聞の記事(2017/11/19)の内容は、
私には納得がいきません。
まずは言葉の定義! wikiでみると、
メタボリックシンドローム(英: Metabolic syndrome)とは、
内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・
脂質異常症のうち2つ以上の症状が一度に出ている状態をいう。
日本語に訳すと代謝症候群、単にメタボとも言われる。
フレイルは上に書きましたね。でも、再度書きます!
フレイルとは、心身の老化現象で、筋力や運動機能、
活動量や認知機能が低下した状態。
この二者を並べて、優劣を判断するのは、あまりにも非科学的なのでは?
私なら、下記のように表現します。
①メタボはよろしくない! 身体に余分な代謝活動を強いるから。
②フレイルもよろしくない! 人間は動物なのだから、元気に動き回る
ための筋肉が必要。よって、科学的かつ過不足のない筋トレと手入れが必須。
毎日新聞の記事では、
メタボになるほど栄養をたっぷり摂れば、フレイルは防げるかの如き
印象を覚えます。
確かに、「おぉ、そうか! 少し腹が出て、メタボでもイイんだ!」という
読者の歓声は得られるでしょうが、おかし~~ぃ!!と思います。