シキンカラマツ(紫錦唐松)はキンポウゲ科カラマツソウ属の多年草である。そして、このものは関東・甲信越・東北において限られた地域(群馬、長野、福島、茨城)に分布している。花期は7-9月である。この花を今年こそは盛りの時に撮ってみたいと意気込んでいたが、シンポジウム参加などの藪用に追われて、そのチャンスを失ってしまった。それでも、先週前半、赤城自然園でシキンカラマツに、私たちはレンズを向けてみた。
木漏れ日を浴びるときを待って。風で揺れる花を、何度か焦点合わせに失敗しながら撮ってみた。シキンカラマツにおいて、花びらに見えるものは萼であり、花弁はない。
萼と蕊の彩りを楽しめることにおいて、シキンカラマツは特異的である。同属のカラマツソウやミヤマカラマツでは萼が早期に脱落してしまう。萼での赤紫班線は彩りの美しさを強調している。
花は小型である。
いつものことながら、美しい花々を前にして、同行者(家内)とアングル選びでディスカッション(口論?(苦笑))が始まる。
ここでの草丈は50-100 cm程度である。
萼が落ちて、そう果ができている株を選んで。
画像は背景にみに日差しが射すときを待った結果である。
園内では随所でレンゲショウマの花が開き始めたので、シキンカラマツは脇役になってしまったようである。しかし、この花には一度みたら忘れられないほどの魅力が備わっている。そのため、私たちは再びシキンカラマツのそばに立ちたい気分になっている。
園内で咲き始めたレンゲショウマの花から
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撮影、8月4日午後。