こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

細い月・金星・木星の共演、マジックアワーでのそろい踏み、2019年11月

2019-12-02 | 夕景

この日、天候が前日までのそれからは期待できそうもないほどまでに回復した。このようなとき、桐生川の上流に向かいたいところであったが、離れた場所での用事のために、紅葉と黄葉の水面への映り込みを撮ることができなかった。その代償として、目的地に向かう途中で、電車(JR両毛線)から袈裟丸山、男体山、赤城山、子持山、谷川岳、榛名山、そして浅間山などの展望を、僕は楽しんだ。

閑話休題。29日は、月の入り(月齢2.5)が午後6時50分頃(群馬)であった。そして、落日後(4時30分後)での僅かの間、細い月、金星、木星、土星のそろい踏みが南西の空で見られると予告されていた(熊本博物館HPなど)。帰宅後、僕は急いで南西方向の見晴らしが良い桐生川の堤防に向かった。

日没直後にて。左側奥に秩父連山(100 km以上遠方)と群馬県西部の山並みが写っている(これらの山々と上空の雲が夕日に染まる瞬間に間に合わなかったが(苦笑))。

 

マジックアワーになると、細い月が見えるようになった。ここでは、金星も微かながら写っている。ところで、マジックアワーは、日没前後や日の出前後において、空の彩りが幻想的に変化する時間帯を指す写真用語である。

 

 

次第に、三日月、金星、木星のそろい踏みがはっきりと見えるようになった。そして、三日月での地球照がはっきりとしてきた。


三日月、金星、木星、そして地球照。太陽光の直接的・間接的反射で生まれる、このそろい踏みは僕にとっていつまでも眺めていたい天体ショーであった。

 

撮影:50-90 mm、シャッター速度 1/15〜1/50秒、絞りF値 2.8-7、ISO感度 500-2000、手持ち。

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しかし、足もとがほとんど見えなくなったとき、川原からイノシシらしき動物の鳴き声が響いてきた。急いで堤防から離れて、僕は月のみにレンズを向けた。

地球照(太陽光の地球からの反射)をはっきりとさせて。

 

月齢2.5の月には、想像をかき立てる力がある。

 

撮影:200 mm、シャッター速度 1/8〜1/15秒、絞りF値 2.8-9、ISO感度 500-1250、三脚使用、トリミング。


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撮影、11月29日夕刻。