こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

薄雲越しでの部分月食、2021年11月

2021-11-21 | 月、月光彩雲

先週から、月が近くの山並みから昇っている。明るい月が静かに歩き慣れた尾根から青空、夕空、夜空に昇る光景に、わたくしは魅せられている。

 

満月の前夜にて(18日17時過ぎ)

 

 

一作日(19日)での部分月食においても、食の進んだ月の姿が山頂付近から昇ることを期待した(撮影、19日12時頃)。

 

しかし、月が昇る時間帯になったとき、薄雲で東方向は覆われた。

肉眼では微かに見えるに過ぎなかった月出帯食(月が欠けた状態で昇る)に、

望遠レンズを高感度・スローシャッター条件のもとで向けた。

17時40分頃

 

春霞のときならば、朧月夜の部分月食として風雅を感じたいが、今回は秋空でのイベントだ。

それにしても、月光を薄雲が反射している光景は、部分月食のときならではの現象として感動的であった。

17時45分頃

 

17時55分頃、月食がかなり進んだときに

 

今回の部分月食では、月の98.7%の部分が地球の影に入るとのことであった。

薄雲が減光フィルターになったために、月面は暗赤色(赤銅色)を帯びた。

食の最大は18時02.3分とのこと。これらの画像は18時5-7分頃に撮った(最大の時は月が雲で隠された)。

 

18時20分頃にて

 

19時28分頃

地球の影には本影(太陽の光がほぼ遮られた濃い影)と半影(本影を取り囲む薄い影)がある。

この画像では、本影の部分のみならず半影のそれも写っている。肉眼では、半影の部分がほとんど判別できなかったが。

 

20時40分にて(月食が終わった後)

月食でのほのかな光に順応していたためであろうか、直ちには直視できないほど月面が眩しかった。

 

 

撮影:19日17時半頃から、桐生市にて。

月食時において、ISO感度 1600-3200、シャッター速度 1/5-1/30秒、望遠 70-200 mm(トリミング)。