近くの山から月が昇る。これは山の街に住んでいる人々にとってごく日常的な自然現象である。しかし、ときには月を主役として一期一会と思いたくなる場面に人々は遭遇する。昨日は17時頃に今夜(22時53分)に「望(満月)」となる月が山頂付近から昇った。ちなみに、日の入り(群馬)は17時20分過ぎであった。
ほぼ真円に近い月が夕日に染まる山並みから現れた、あたかも、「能」において「シテ」が登場する場面を想わせるかのように。
まだ暗くなっていない青空と夕日に染まる山肌とのコントラストを反映して、月の輝きは際立っていた。
この場面では、夕日に染まった雲の列が月の位置方向に流れていた。「ほぼ満月での月面 +青空 +夕焼け色の山肌」のセットに赤い雲が加わることを期待したが、雲は望遠での画角に入る前につぎつぎと消えた。
そのことを残念と思っていたとき、2羽のタカ科の鳥が月の位置付近で悠々と旋回しはじめた。
月面と鳥 その二羽は互いに後を追うかのように月面を横切った。このときの感想はと聞かれるならば、「捨てる神あれば拾う神あり」と答えるつもりだ。
夕日を浴びているからだろうか、鳥の腹部などはかなり赤味を帯びていた。
この鳥を「トビ」と推定してみた。望遠320 mmで撮っているので、はっきりと判別できるまで解像度を上げられないが......。それでも「ほぼ満月での月面 +トビ(推定)+青空 」の組み合わせは、当方にとって一期一会の構図である。
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鳥を推定するにあたって、リンクしているbbdupstream494さん(チョウキチさん)のブログ「チョウ・トンボ・野鳥に親しむ」を参照させていただいた(深謝)。
ネット検索を試みているが、現時点で「ほぼ満月での月面 +トビ+青空 」に該当する画像を、当方はヒットしていない。
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11日夕刻、桐生市にて、撮影でのホワイトバランスは太陽光(昼光色)。 今夜はどのような場面が現れるだろうか。現在、青空が見えるものの数種類の雲が上空を覆っている。