先週から、月が近くの山並みから昇っている。明るい月が静かに歩き慣れた尾根から青空、夕空、夜空に昇る光景に、わたくしは魅せられている。
満月の前夜にて(18日17時過ぎ)
一作日(19日)での部分月食においても、食の進んだ月の姿が山頂付近から昇ることを期待した(撮影、19日12時頃)。
しかし、月が昇る時間帯になったとき、薄雲で東方向は覆われた。
肉眼では微かに見えるに過ぎなかった月出帯食(月が欠けた状態で昇る)に、
望遠レンズを高感度・スローシャッター条件のもとで向けた。
17時40分頃
春霞のときならば、朧月夜の部分月食として風雅を感じたいが、今回は秋空でのイベントだ。
それにしても、月光を薄雲が反射している光景は、部分月食のときならではの現象として感動的であった。
17時45分頃
17時55分頃、月食がかなり進んだときに
今回の部分月食では、月の98.7%の部分が地球の影に入るとのことであった。
薄雲が減光フィルターになったために、月面は暗赤色(赤銅色)を帯びた。
食の最大は18時02.3分とのこと。これらの画像は18時5-7分頃に撮った(最大の時は月が雲で隠された)。
18時20分頃にて
19時28分頃
地球の影には本影(太陽の光がほぼ遮られた濃い影)と半影(本影を取り囲む薄い影)がある。
この画像では、本影の部分のみならず半影のそれも写っている。肉眼では、半影の部分がほとんど判別できなかったが。
20時40分にて(月食が終わった後)
月食でのほのかな光に順応していたためであろうか、直ちには直視できないほど月面が眩しかった。
撮影:19日17時半頃から、桐生市にて。
月食時において、ISO感度 1600-3200、シャッター速度 1/5-1/30秒、望遠 70-200 mm(トリミング)。
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