『中央公論』1月号で、石牟礼道子さんの「花の文を」を読みました。
そして、石牟礼さんの文を、【落穂拾い】No343に引文させてもらいました。
その流れで、今日、図書館で次の一冊を借りてきました。
『死を思う』われらも終には仏なり
石牟礼道子 伊藤比呂美
平凡社新書 2007年5月10日 初版第1刷
石牟礼さんは、その(まえがき)で、
鶴見和子さんの最期の時の思いと弟の鶴見俊輔さんの言葉を引いています。
死ぬというのは面白い体験ね。
こんなの初めてだヮ。
こんな経験するとは思わなかった。
人生って面白いことが一杯あるのね。
こんなに長く生きてもまだ知らないことがあるなんて面白い!!
驚いた!!
2006年7月31日に逝去された、鶴見和子さんの最期のお言葉である。
このお言葉を受けて弟俊輔さんが、
「そうだよ、人生は驚きの連続だよ」
と答えられた。お二人で大笑いなさったという。
(ご令妹内山章子さんの「闘病報告による――『環』28号、2007年 藤原書店」)
なかなか、このように最期を迎えるのは大変です。
ただ、このような日本人がいたこと。
そして、このように最期を迎えられたことを知ることは、本当に力をもらいます。
この頃思うことですが、自分周囲に、見事な生き方をしている人がいること、本物の言葉を知ること、
本当に力をもらえるというものです。
今日も、聞者くりのみ《日乗》に来てくれてありがとうございます。