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杵柄稽古会 恋歌師匠の講評

2013年10月29日 14時45分59秒 | 日乗

昨日の、第46回稽古会の講評を、名人・恋歌師匠がメールで送ってくれました。

紹介させてもらいます。

 

遊月師匠の「芝浜」について
古今亭系の芝浜。時間を縮めるのに、地語りで行っているが、講談・語りとは違うので、避けたい。
場面転換も噺の面白さと思うので、工夫してほしい。
芝浜の女房の性格・表現の腹を考えて欲しい。三年目の状況は、裏長屋、表店?
お酒を買ってあるのは、お金を見せる覚悟があっての事、その辺の演出よろしく。

金夢師匠の「芝居の喧嘩」について
噺の選択眼はいつもながら感心させられる。
登場人物の名前を覚えるのが噺の見せる上での肝、まァ2,3回やれば大丈夫でしょう。
サゲの前振りも長すぎず、塩梅は上々。

舞歌師匠の「片棒」に「ついて
東京からの移植の噺だが、吝嗇の本場の大阪にしては工夫が足りない原作だなという印象。
口跡は良いのだけれど、テンポのコントロールかな。
枝雀さんという化物がいたけれど、三人息子の性格演じ分けが、江戸落語の「片棒」だけれど、
上方言葉のテンポの良い運びは上方落語の面白さなのだけれど、東京人の波長にこの辺が難しい。

戦後の百生さん、その後の小南さん、そして上方から来ている鶴好さんが、
純粋な上方落語とは変えた、テンポの話し方をしている事が気に掛る。
三人息子の語り口調を性格に合わせてテンポを変える等、
早いテンポの中のスピードの微かな変化など少し工夫をしてみてはいかが。

恋歌師匠「甲府い」  自評
いま関心がもっともある「芝浜」、興味津々の「芝居の喧嘩」、
期待の新人の「上方版:片棒」と必死に聞いてくたびれての口演は、
自身3席目の落語をしゃべる疲労感があった。
次回以降、最初に体力・気力十分なうちに、自分の稽古をしよう。


私は、聞き係と食べ係。

落語のことは何も分かりませんが、
とても良い空気のなかで至福の時を過ごさせていただきました。

合掌

 

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