法音カウンセラー 釋 真聴 《日乗》

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説聴の方軌(説く者、聴く者の心得)

2020年03月18日 22時48分19秒 | 日乗

カウンセラーとクライエント。

手元の辞書を開くと、
クライエント・・・相談を受けにくる人。来談者。
カウンセラー・・・クライエントの相談の相手をする人。

マア、このような説明です。
もう少しくだけたイメージですと、
クライエント・・・悩みをかかえている人。自己のバランスの不調の人。
カウンセラー・・・自己統一した相談者。
一般的には、こんなところでしょうか!

半世紀も前になりますが、
ロジャーズのカウンセリングを学び始めた頃のこと。

我が国にカウンセリングの種まきをした友田不二男先生から拝受した忘れられない言葉があります。

「カウンセラーもクライエントなり」

詳しいことは【落穂拾い】に書きますが、
友田先生が教えてくれようとした事は、
クライエントもカウンセラーも“真実”の探求者だということだとボクは領解しています。

ところで、親鸞様が『顕浄土真実教行証 信巻』で、
道綽禅師の『安楽集』からの引分があります。

少し長いですが、紹介します。

『安楽集』にいわれている。 
「いくつかの大乗教典によって、教えを説くものと聞くものとの心得を明らかにすれば、『大集経』には
<法を説くものは、自らをすぐれた医者であると想え。
相手の苦しみを取り除くのであると想え。
説き与える法については、甘露の味わいであると想え。
醍醐の妙薬であると想え。
その法を聞くものは、仏法を深く理解し味わう心が成長していくと想え。
病が治ると想え。
このように法を説くもの、また法を聞くものは、
みな仏法を盛んにすることができ、いつも仏の前にあるであろう>と説かれている。

本願寺出版からの引用。
近日発行予定の【落穂拾い】には、原文を掲載します。

ところで、仏法には「説聴一如」の語もありますが、
カウンセラーとクライエント関係を尋ねるボクの一助としています。


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