日光へ旅行。僕はこの20年くらい毎年日光へ行ってるけど、最近は大体奥日光の湯元温泉、休暇村日光湯元に泊まる。50歳を超えてQカードという会員になってることも大きい。(全国の休暇村で使えるポイントカード。)休暇村なんていうと何だろうと思うかもしれないけど、どこも小奇麗で適正価格のホテルである。今回もそこで連泊。まだまだ残暑の東京を逃れて、涼しいというか夜は寒いとも言える奥日光で熟睡。
去年も同じころに行ったんだけど、(それはブログに2回分書いた)夏の終わりという感じが好きなのかもしれない。去年は台風が来た後で滝や湖の水量がすごかったし、空気は澄み渡って、写真も実に美しいものが撮れた。今年はなんだか光が強すぎてうまく撮れないし、空気も澄んでなかった。ま、それはいいんだけど、結構人も多かった。湯元へ行くと小学生の団体がいっぱいで、日光に戻ってきたのは嬉しい感じもするけど、静かな旅にはならない。(去年は原発事故で日光旅行をやめた学校が多かった。)
今年は朝早く、と言っても7時半ころに出た。家の真向かいがマンション工事中で、いつも車が停まってて、早く出ないと車を出せなくなる。それで高速を使わず、国道4号をひたすら行ってみる。「道の駅しもつけ」(栃木県下野町)はシャレた建物でビックリ。帰りに寄って買い物しようと思ったら、水曜日は休みだった。日光市内に入ると、去年は写真も載せた「食堂すゞき」で食べようと思ったら、臨時休業。夏休みと土日が終わったわけで、あちこち休みがあるのも仕方ない。
今年は久方ぶりに日光山内へ行った。日光山内というのは、いわゆる二社一寺(東照宮、二荒山神社と輪王寺)の世界遺産区域のこと。足立区の小学生は施設が日光にあるから全員一度は行く。結婚後の夫婦旅行でも行ったけど、その時は戦場ヶ原一帯のハイキングの素晴らしさの方が思い出。その後、世界遺産記念で行われた大猷院(たいゆういん=家光を祀る)の家光の墓特別公開に行っただけ。日光はもう30回は行ってると思うけど、東照宮はいつも素通り。今回は久しぶりに行ってみようかとなったのは、東照宮の五重塔内部公開があるということで。でも、山内が複雑で場所がいつも頭に入らないので、まあいいかと共通券を買ってしまう。買った以上、全部見るぞと回ると、これが相当のウォーキング。疲れた。
まず輪王寺。ここは三仏堂が工事中。工事も見られると言うけど、別料金。説明を聞いてると、とにかくありがたい仏のお守りを買いましょうと言う話になる。どこでもそうで、何だと言う感じ。東照宮へ行くと、団体の人だかり。確かに五重塔の公開はしてたけど、これも別料金。中に入るのではなく、扉があいてるだけ。まあ心柱の凄さは判った。五重塔の柱の知恵がスカイツリーに生かされたという話なのである。東照宮は外国人観光客が多い。それはいいけど、やっぱり陽明門などあまり好きになれない。日光山内で一番いいのは、間違いなく一番上にあって団体客がほとんど来ない大猷院である。静かだし、東照宮より装飾も落ち着いている。
日光東照宮はキンキンキラキラのキッチュで、権力者の黄金趣味であって、秀吉の黄金の茶室よりはいいかもしれないけど、日本文化史の中では権力者の力の誇示にとどまる。という家永三郎先生の日本文化史の影響もあって、京都ではやっぱりワビサビの石庭なんかが良くて金閣寺は俗悪という考え方は基本的には僕のベースにある。俗悪の魅力を認めないわけではないけれど。と思っていたら、僕の認識を広げてくれたのが、考古学の都出比呂志氏の「王陵の考古学」(岩波新書)。日光東照宮も事実上の「王家の墓」という観点から見るべき建築物で、同時代的にはインドのタージ・マハルと比較できる。あるいは王陵ではないが、王権の誇示という点ではフランスのヴェルサイユ宮殿やオスマン帝国のトプカプ宮殿と比べるべきだというのであったと思う。なるほど。でも多分ヴェルサイユへ行っても、そっちも好きになれないと思うけどね。
ということで一日目は案外疲れた。二日目は、これも何十年ぶりに刈込湖までハイキング。湯元温泉から光徳牧場までのハイキングコースがよく案内に出ている。そうすると今は車で行ってるので、行ったところに戻りたいのでこのコースは敬遠していた。でも湖まで行って戻ってくるなら、時間もそれほどかからずいいかもね。というコースなんだけど、休暇村の宿近くの林も素晴らしい。空は晴れ渡っている。

昔はずいぶん山へ行ったけど、登りはじめに熱中症みたいになってしまうようになって、最近は本格的な山は難しい。今回も最初がきつい。途中で小学生の団体がいくつも。30分がきつくて、その後割と楽な道なんだけど、最後に今度は大胆に下りてしまう。ここを登り直すのか。そしてしばらくすると、「刈込湖」。少し行くと「切込湖」だけど今回は行かなかった。緑色の湖面が素晴らしく、小学生の一団は歓声を挙げていた。歩いて行かないと見れない「神秘の湖」である。

戻ると1時過ぎ。連泊だからすぐに風呂に入れる。湯元温泉、それを引いて中禅寺、光徳温泉と言ってるのも含めてすべて掛け流し。まあ強烈な硫黄泉なので循環したくてもできないかもしれないが。季節や天気で色が変わることがある。今回は完全な緑の乳白色だったけど、入れ替えた2日目夜からは緑っぽい透明に近くなっていた。少しして光徳牧場へ行ってアイスクリーム。ここのは特上だと僕は思う。日光自然博物館へ足を伸ばして見学。
3日目は少しゆっくり出て、10時20分の「低公害バス」で西の湖(さいのこ)入口へ。ここも毎年のように行っている関東有数の秘湖。途中のカラマツ林の美しさは素晴らしい。小田代が原なんかもいいんだけど、西の湖近辺も是非行って欲しい所。でも、今年はあまりの渇水ぶりに驚き。そこから歩いて千手ヶ浜まで。ここから見る男体山も素晴らしい、中禅寺湖は海みたい。

西の湖は去年も行ってるので、ほぼ同じ場所で比較。去年の増水ぶりと今年の渇水ぶりがよく判る。通常はこの真ん中くらい。(今年は樹の前で撮影。樹の後ろでは遠すぎてよく判らない。樹のところまで水が来てるのは今までに去年しか知らない。杭と樹影で判断して。)
去年も同じころに行ったんだけど、(それはブログに2回分書いた)夏の終わりという感じが好きなのかもしれない。去年は台風が来た後で滝や湖の水量がすごかったし、空気は澄み渡って、写真も実に美しいものが撮れた。今年はなんだか光が強すぎてうまく撮れないし、空気も澄んでなかった。ま、それはいいんだけど、結構人も多かった。湯元へ行くと小学生の団体がいっぱいで、日光に戻ってきたのは嬉しい感じもするけど、静かな旅にはならない。(去年は原発事故で日光旅行をやめた学校が多かった。)
今年は朝早く、と言っても7時半ころに出た。家の真向かいがマンション工事中で、いつも車が停まってて、早く出ないと車を出せなくなる。それで高速を使わず、国道4号をひたすら行ってみる。「道の駅しもつけ」(栃木県下野町)はシャレた建物でビックリ。帰りに寄って買い物しようと思ったら、水曜日は休みだった。日光市内に入ると、去年は写真も載せた「食堂すゞき」で食べようと思ったら、臨時休業。夏休みと土日が終わったわけで、あちこち休みがあるのも仕方ない。
今年は久方ぶりに日光山内へ行った。日光山内というのは、いわゆる二社一寺(東照宮、二荒山神社と輪王寺)の世界遺産区域のこと。足立区の小学生は施設が日光にあるから全員一度は行く。結婚後の夫婦旅行でも行ったけど、その時は戦場ヶ原一帯のハイキングの素晴らしさの方が思い出。その後、世界遺産記念で行われた大猷院(たいゆういん=家光を祀る)の家光の墓特別公開に行っただけ。日光はもう30回は行ってると思うけど、東照宮はいつも素通り。今回は久しぶりに行ってみようかとなったのは、東照宮の五重塔内部公開があるということで。でも、山内が複雑で場所がいつも頭に入らないので、まあいいかと共通券を買ってしまう。買った以上、全部見るぞと回ると、これが相当のウォーキング。疲れた。
まず輪王寺。ここは三仏堂が工事中。工事も見られると言うけど、別料金。説明を聞いてると、とにかくありがたい仏のお守りを買いましょうと言う話になる。どこでもそうで、何だと言う感じ。東照宮へ行くと、団体の人だかり。確かに五重塔の公開はしてたけど、これも別料金。中に入るのではなく、扉があいてるだけ。まあ心柱の凄さは判った。五重塔の柱の知恵がスカイツリーに生かされたという話なのである。東照宮は外国人観光客が多い。それはいいけど、やっぱり陽明門などあまり好きになれない。日光山内で一番いいのは、間違いなく一番上にあって団体客がほとんど来ない大猷院である。静かだし、東照宮より装飾も落ち着いている。
日光東照宮はキンキンキラキラのキッチュで、権力者の黄金趣味であって、秀吉の黄金の茶室よりはいいかもしれないけど、日本文化史の中では権力者の力の誇示にとどまる。という家永三郎先生の日本文化史の影響もあって、京都ではやっぱりワビサビの石庭なんかが良くて金閣寺は俗悪という考え方は基本的には僕のベースにある。俗悪の魅力を認めないわけではないけれど。と思っていたら、僕の認識を広げてくれたのが、考古学の都出比呂志氏の「王陵の考古学」(岩波新書)。日光東照宮も事実上の「王家の墓」という観点から見るべき建築物で、同時代的にはインドのタージ・マハルと比較できる。あるいは王陵ではないが、王権の誇示という点ではフランスのヴェルサイユ宮殿やオスマン帝国のトプカプ宮殿と比べるべきだというのであったと思う。なるほど。でも多分ヴェルサイユへ行っても、そっちも好きになれないと思うけどね。
ということで一日目は案外疲れた。二日目は、これも何十年ぶりに刈込湖までハイキング。湯元温泉から光徳牧場までのハイキングコースがよく案内に出ている。そうすると今は車で行ってるので、行ったところに戻りたいのでこのコースは敬遠していた。でも湖まで行って戻ってくるなら、時間もそれほどかからずいいかもね。というコースなんだけど、休暇村の宿近くの林も素晴らしい。空は晴れ渡っている。



昔はずいぶん山へ行ったけど、登りはじめに熱中症みたいになってしまうようになって、最近は本格的な山は難しい。今回も最初がきつい。途中で小学生の団体がいくつも。30分がきつくて、その後割と楽な道なんだけど、最後に今度は大胆に下りてしまう。ここを登り直すのか。そしてしばらくすると、「刈込湖」。少し行くと「切込湖」だけど今回は行かなかった。緑色の湖面が素晴らしく、小学生の一団は歓声を挙げていた。歩いて行かないと見れない「神秘の湖」である。

戻ると1時過ぎ。連泊だからすぐに風呂に入れる。湯元温泉、それを引いて中禅寺、光徳温泉と言ってるのも含めてすべて掛け流し。まあ強烈な硫黄泉なので循環したくてもできないかもしれないが。季節や天気で色が変わることがある。今回は完全な緑の乳白色だったけど、入れ替えた2日目夜からは緑っぽい透明に近くなっていた。少しして光徳牧場へ行ってアイスクリーム。ここのは特上だと僕は思う。日光自然博物館へ足を伸ばして見学。
3日目は少しゆっくり出て、10時20分の「低公害バス」で西の湖(さいのこ)入口へ。ここも毎年のように行っている関東有数の秘湖。途中のカラマツ林の美しさは素晴らしい。小田代が原なんかもいいんだけど、西の湖近辺も是非行って欲しい所。でも、今年はあまりの渇水ぶりに驚き。そこから歩いて千手ヶ浜まで。ここから見る男体山も素晴らしい、中禅寺湖は海みたい。



西の湖は去年も行ってるので、ほぼ同じ場所で比較。去年の増水ぶりと今年の渇水ぶりがよく判る。通常はこの真ん中くらい。(今年は樹の前で撮影。樹の後ろでは遠すぎてよく判らない。樹のところまで水が来てるのは今までに去年しか知らない。杭と樹影で判断して。)

