my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ジーンズ好き

2005-10-04 15:46:22 | 好きな本

 1年のうち、ほんとに暑い2ヶ月くらいをのぞいて、ほとんど毎日ジーンズを
はいています。基本的にジーンズ。小学校の授業参観、懇談会の時も。友だちと、
たまにランチを食べに行く時も。電車に乗って美容院へ行く時も。
 そもそも私の夫は大のジーンズ派。最近では、小学生の娘も、真夏以外はほとんど
毎日ブルージーンズで学校へ行っています。

 だから、というわけではないのですが、旅するジーンズ、『トラベリング・パンツ』の
話は、とてもおもしろく読めました。 (ホワイト・グラヴの後半で紹介しています)  

 さて、続編の『セカンドサマー』 カルメン・レーナ・ブリジット・ティビー。
主役の4人の女の子たちは、不思議なジーンズとともに2度めの夏を迎えます。なにが、
不思議かというと、まるで体型のちがう4人全員が、このジーンズをはくことができ、
しかもはいた人をとても素敵に見せてくれるのです。

 年頃の女の子が4人もいれば、そりゃあ色々なことが起こります。恋の悩み、アルバイト、
家族の問題、愛するものとの永遠の別れ‥などなど。けれど、そのたびに4人は励ましあい、
ジーンズを送りあって、友情を深めました。
 
 
そして、17歳の夏。またしても4人それぞれが【渦中の人】となります。1年という
時間がたっている分、それぞれの「問題」も込み入ってきています。それに加え、
この『セカンドサマー』では、4人のそれぞれの母親たちの「問題」も見え隠れし、
それが
前作の『トラベリング・パンツ』よりも、作品に奥行きと深みを与えていると思うのです。

 この4人が親友になったのは、元はといえば、母親たちが、マタニティ教室で同じ
「9月出産組」(略して9月組と呼ばれていた)に属していたからなのですが。
 母親たちは、ブリジットの母が自殺してしまった頃から、次第に疎遠になっていき、
それとは反比例していく形で、娘同士はいっそう仲良しになっていきます。でも、
娘たちの気持ちの中では、ずっとずっと昔のように、また母親たちも仲良しに戻って
くれたらなあと、思っています。

 4人の母親のうち、レーナの母の「昔の恋の話」が一番せつなく、私の胸を打ちました。
娘に先立たれてしまった、ブリジットのおばあちゃんのことを考えると、ここでも泣けてきます。


 娘たちの気持ち、母親たちの気持ち。

その両方がわかる年頃だからこそ、この本がこんなに楽しめたのかなあと、思っています。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする