予告で観たのか、それとも何かで読んだのか忘れてしまいましたが、
こんなふうに、↓ 紹介されてたので、けっこう期待しちゃってました。
特別にゲバラが好きなわけではないのですが、以前にゲバラの映画を観ていたので、
そこには描かれていなかった日系人が居て、しかも「もう一人の」とか
「意思を継いだ」とか、彼から名前を託された、みたいに書いてあったので、
へえーそんな人がいたなんて知らなかった!と思い、それを演じているのは
オダギリジョーだし、それはぜひとも観なければ、と思ったわけです。
面白かった?と訊かれたら、面白かった、と答えます。が、
宣伝コピーはちょっと盛っていたかなーという気はしています。
ボリビアからキューバの医学部に、奨学生としてやってきた日系の青年を
演じていたオダギリさんは、どこからみても、そう見えて‥
ボリビア訛りがある(らしい)スペイン語も流暢だったし、祖国(もちろんボリビア)
思いの、熱き心を持っているということも伝わってきたのですが。
見ているこちら側‥というか、私的には、「日系」ということを本人がほとんど
意識していないのが、ちょっと物足りなく感じられ、それは、映画の冒頭で、
ゲバラが1959年に広島を訪れたことを(せっかく)紹介しているのだから、
オダギリ演じるフレディのフルネームに、前村という日本名が入っているのを
彼が気づいてくれるシーンが見たかったなーという気持ちと呼応しています。
でも、私が期待するような、妙にうまい具合に運ぶ展開は、いかにも映画っぽくて
監督の意図することではなかったのかもしれないなあとも感じました。
(でもでも、もうすこし、フレディに語らせてもよかったんじゃないかなーとも、
まだ思ったりもしています笑)
なんだかフレディ、いや、革命戦士となったエルネストの最期があっけなくて‥
その終わり方と、映画全体の終わり方はずしっときています。
チェ・ゲバラ没後、そして彼から「エルネスト」と名付けられた
フレディ前村ウルタード没後、50年の今年に上映してこそ、の作品ですね。