今日は読み聞かせの当番日、ペアで3年生のクラスへ行きました。
3年生へ「届ける絵本」は、こちら『きこりとおおかみ』
フランス民話の再話で、おはなしはもちろん面白いのですが、
堀内誠一さんの絵が素晴らしいです。(特におおかみハシゴのところ)
森の奥で暮らすきこりの夫婦。おかみさんの名前はカトリーヌですが、
主人公の名前はなく、ただの「きこり」笑。
ふたりで仲良く「すかんぽのスープ」を作っているところへ、
おなかをすかせたおおかみが、入ってきますが、二人ともスープ作りに夢中で
おおかみには気が付きません。
あつあつのスープの味見をしようとして指までスープにつけてしまったきこり、
その指を狙うおおかみ。おおかみ存在に(やっと)気が付いて声をあげた
カトリーヌ。三者がそれぞれの緊張を抱えて固まってしまうのですが‥
いちばんこまったのは、おおかみでした。
きこりと、おかみさんと、スープとを、じゅんぐりにながめながら、
いつまでたっても かんがえが きまりません。
そんな緊張状態を破ったのはきこりのこの一言。突然ひらめいたのです。
「カトリーヌ!こいつに、すかんぽのスープを
たっぷり いっぱい ぶっかけておやり!」
頭のてっぺんに煮立ったスープをかけられ、やけどをしたおおかみは
森の奥へ逃げ込みました。
まずはめでたしで、前半戦終了です(笑)。
後半戦は、1年後。リベンジに燃えたおおかみが、15匹はくだらない
仲間を従えて、森で木を切るきこり目指してやってきました。
木をするすると登りてっぺんで身動きできないきこりの足元で
おおかみたちは、5時間も待ったあげく、ものすごい調子で吠え続け、
しまいには、やけどを負ったおおかみの肩の上に一匹が乗り、その上に
二匹目が乗り‥という具合にどんどんおおかみハシゴ?が高くなっていきます。
「もう どうにもならんぞ」と、思ったきこりの頭にひょいと1年前のことが
浮かびました。そしてありったけのこえをしぼって さけびました。
「カトリーヌ!こいつに、すかんぽのスープを
たっぷり いっぱい ぶっかけておやり!」
それを聞いたとたん、頭にやけどしてはげてしまったおおかみは
大慌てで駆けだしたので、上に乗っていた仲間はばらばらと落ちていき、
後半戦も、めでたくきこりの勝利で終わったのでした。
3年生は、しっかりとこのストーリーについてきて、きこりの最後の
セリフで声を出して笑っていました。
次にペアさんが読んだのはこちら。『しずかなおはなし』
誰かの音読で聴くのは初めてでした。絵もよいです。
来週はひとりで5年生のクラスへいきます。