音楽の喜び フルートとともに

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北国の春のおとずれ

2010-06-15 23:01:24 | 名曲
ポージブーケミミ。紫陽花って、たくさんの種類があるんですね。探してたら、本当に疲れてしまいました。
白から青、紫、ピンク、赤と変化していく花ばかりではなく、白から、緑また白と変化するのも、あるそうです。おもしろいなぁ。

夕方Sさんと合わせ。
チャイコフスキーの弦楽四重奏「アンダンテカンタービレ」
冒頭のテーマは、曲の中で3回くりかえされます。
旋律は同じですが、伴奏はそのたびごとに全く違います。
つらく厳しい凍土の冬。初めの部分は、中音域でその、冷たい透き通ったような情景が浮かびます。2回目は曲の中間再現部。音域は低音に移り、今度は、寒さに立ち向かう勇気のような、強さを感じます。
最後は、さらに低音に移り、もう、動きはなく、ドカーンと全音符で鳴らすだけ。
この音を聴くと、北国の春の表現にただただ、感動してしまいます。

私たちの地域の春は、暖かくさわやかな風、穏やかな気候ですが、
ロシアに来る春は、長い、長い冬の後、凍土の地中深く動く水の流れに始まり。いきなり氷を割る怒涛の濁流。一気に咲き誇る花々。
テーマは全く同じなのに、このドカーンという、音だけで、目に見えない冬の終わりと、春の訪れを一気に感じさせて、この曲は終わるんです。

ただ、冬、春と言うのは、私の主観ですが、これに人の一生に重ねあわせることもできるでしょう。人生は良いことばかりではない。冬のような逆境の中、さまざまの苦難に耐えたり、闘ったり、また、手に息を吹きかけるような、はかない暖かい瞬間もあったり、苦労は永遠に続くように思えたり、しかし、いつかは誰のもとにも、やってくる暖かい春の予感。

本当に名曲です。

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