ひろの映画見たまま

映画にワクワク

フランス映画「預言者」、カンヌ映画祭グランプリ作品です。

2012-11-08 15:07:52 | フランス映画
おススメ度 ☆☆
     暗黒映画好き ☆☆☆☆

2009年カンヌグランプリ作品。

だが、この映画、ギャング映画というか、刑務所映画で、それも脱獄とか派手なアクションはない。おまけにほとんど男一色。主役も無名だ。日本での一般受けは難しい。

アラブ系の暴力男が主人公。傷害罪で捕まえられ刑務所に入ってくる。この辺実に丁寧に描かれている。日本の刑務所と違い、国際的だ。刑務所を牛耳っているのは、イタリアマフィア系とアラビア系だ。刑務所内で派閥抗争。

18歳の青年は、入所したては、右左わからずうろたえる、そのうち、マフィアの親分に目をつけられ、殺人を命じられる。緊迫した中、隠し持った刃物で見事成功。マフィアの親分に見込まれる。

おかげで、刑務所内での職にもありつけ、配食当番で、アラブ系の情報を親分に伝える。

全体で、2時間半の大作だ。前半は、刑務所内でのいざこざや、青年の語学学習やマフィアの親分の実地指導で、成長していく。

法律が変わりマフィア系の囚人は開放され、親分一人となる。さらに親密になり、外出許可を得て、親分の依頼をこなしていく。

しかし、青年は成長していく。外出もたび重なり、外での仲間と麻薬取引の指導をしたりする。

そして後半、逆転劇が起こる。

途中から、殺した男の亡霊が出てきて予言をする、そして、彼も予言が当たるようになる。これが題名の由来だ。

殺人という行為があり、まさにノアール映画だが、ある意味しずかな殺人だ。

基本は、一人のアラビア系青年の成長物語だが、背景が黒い世界だけにその異常さが映画を面白くしている。

コメント
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