ひろの映画見たまま

映画にワクワク

ハンガリー映画「ニーチェの馬」、長回しシーンの多い映画です。

2012-11-20 16:50:36 | 映画
おススメ度 ☆☆
    芸術的な映画の好きな人 ☆☆☆☆

ベルリン映画祭グランプリの作品だ。

ドイツの哲学者ニーチェの逸話にインスパイアされて作られたということである。映画の冒頭でその逸話がナレーションで紹介されている。

19世紀末、暴風の吹きすさぶ中に立つ一軒家。そこに暮らす父と娘。父は、仕事をして疲弊した馬を連れて帰ってくる。

全編白黒、父と娘の生活が繰り返される6日間。会話も少ない、淡々とした日常が描かれる。その日常はほぼ決まった行動だ。そして長回し。

この変化のない物語、なのに2時間半余。哲学的だ。

そして、唯一の頼みだった井戸も枯れ、明かりも消えてしまう。何とも暗い結末だ。

焼酎をもらいにやってくる男、彼は町は風のため何もかも失われたという。さらにならず者たちがやってくる、水をくれと言い、アメリカへ行こうと誘う。そして、一度は、家を出て他へ行こうとするが結局戻ってきてしまう。

力仕事の馬は、働こうとせず、食事もしない。この後どうなるのか?

一見新藤兼人の「裸の島」を思わせるが、ここは絶望が渦巻いている。

コメント
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