ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ザマスター」、第二次世界大戦の後遺症を持つ男と宗教団体を主宰する男の物語です。

2013-04-05 17:34:53 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    凝った映画好き ☆☆☆☆

一筋縄ではいかない映画です。

戦争中に自分処方のアルコールで、アルコール依存症になった男(フレディ)。

一方で、心理テストで、異常なまでのセックス依存症が検出されます。

そんな彼が、ふとしたことから、酔っぱらいのまま踏み入れた船。

そこは、宗教団体「コーズ」の布教のための拠点だった。

そこの教主(マスター)が、追い返すどころか、招き入れ、娘の結婚式に招待し、セラピーを施してくれる。

教団は、教主をはじめ、家族集団でもあり、一種の催眠療法で人々をひきつけていた。

そして徐々に、マスターとフレディは親密になり、フレディはマスターの補助役を務めます。

一方で、マスターには妻がおり、教団は妻がとりしきっています。

その妻は、暴力的なフレディを嫌っており齟齬が生じます。

そして、教団の批判者もいて、フレディは、教団から離れていきます。

アルコール中毒で、すぐに暴力に走ってしまうフレディを演じるホアキン・フェニックスが、狂気なまでの迫力を感じさせます。

フィリップ・シーモア・ホフマンが、余裕がありながら、フレディのような自由な生き方にあこがれる教主を演じ、二人の男の友情と反発の妙がこの映画に深みを与えています。

宗教問題を正面からとらえず、一方で、狂気の男を配することによって、救いとはなにかを考えさせてくれます。

コメント
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