ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ソロモンの偽証 前篇・事件」、宮部みゆきの渾身作の映画化

2015-03-20 19:05:17 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆☆

語り口がうまいので、グイグイ引き込まれます。

ただ、前後編に分かれているので、どうしても、中途半端な感じです。

前後に分かれてもいいから、同時に公開してほしいものです。

そういう意味では評価は難しいのですが、

前編は、事件の経過、後編は学校での裁判と、はっきり区分けしているので、その点ではこの映画はそれなりに見れるのではないでしょうか。

それにしても、「ソロモンの偽証」というタイトル、最初からだれかが嘘をついているというネタバレですが、只話が結構入り組んでいるので、その点は心配するほどのことはありません。

ちなみに、ソロモンは古代イスラエルの王で、賢い裁きをする人の象徴ですが、まあそんな偉い人が偽証するということです。

原作は、宮部みゆき、彼女の最高作というから、ストーリーは保証付きでしょう。何しろ構想15年、執筆に9年をかけて完成させたというから力の入れようが違います。

上村君事件があって、間もなしに見たおかげで、ちょっと、そのイメージが、ぐれた男と重なって。

それと主人公のそれこそ真面目そうな女学生が、強烈ないじめを見ながら、何も手助けせできず傍観していた事実がトラウマになるという学校裁判の嚆矢。

脇はベテラン俳優、中学生はオーディションで選んだ人たちを特訓。成島監督の腕の見せ所です。

一方で、膨大な大作であるこの作品を2部作とはいえ、かなり短くした脚本の力も大したものです。

まあ、大作としての貫録はじゅうぶんといえるでしょう。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする