おすすめ度 ☆☆☆★
原作は、人気料理番組「料理の鉄人」を手がけた演出家・田中経一のデビュー小説。
二宮和也が主人公として、宣伝されているが、むしろ、戦前の料理人を演じる西島秀俊が第二の主人公。
戦前、満州国で、清朝の満漢全席が王に捧げられていた。
それを真似て、日本の天皇が満州に来た時に、食べさせようと「大日本帝国食菜全席」なるものを考え、日本から料理人を招聘した。
で、呼ばれたのが、山形直太朗夫婦。
山形は、和食と洋食に通じており、現地の中国人スタッフの中国料理と合わせた、国際的な料理を作ろうとレシピ作りに没頭した。
冒頭、二宮がこの昔の話を調べるところから、話が始まるが、その後は、レシピ作成の苦労話と、実際に作られたおいしそうな料理とがメインの話となる。
特に、妻を演じる宮崎あおい。二人の共同制作で話は進む。
やがて、子供ができるが、妻は難産で死んでしまう。
後半は、天皇の料理作りの裏の話が合って、急転直下話が進む。
結局は、二宮扮する佐々木充が、この料理人と深い関係があり、再び二宮が料理の世界へ戻ることになる。
料理映画は、面白いが、一面単調で、むつかしいところ。
そこで、ひねりを効かしたストーリに頼ることになるが、ちょっと強引。
ああ、面白いことは面白いが。