おすすめ度 ☆☆☆ (劇場鑑賞)
終末医療に関心のある方 ☆☆☆☆
四万十川の流れる高知県四万十市で、自然とともに生きる地域の人々に寄り添う医療を続けている内科医・小笠原望の日々を追ったドキュメンタリー。
ホスピス病棟でがんの終末期ケアを取材した「いのちがいちばん輝く日」(13年公開)を製作した溝渕雅幸監督が、在宅医を取材、映画を作った。
四万十川の自然と、人間の生き死にがリンクし、美しい作品となった。
小笠原医師は、患者との対話を大切にする医師として、最後までの見取り医に徹する姿がいい。
一方、都会へ出かけては、講演活動も行い、終末医療の大切さを訴える。
一人の患者には、食べ物がのどにはいらず、そのまま、死ぬまで付き合う。自然死にはどこか崇高さが宿る。
小笠原医師のような医師が、増えて、日本の医療が患者に寄り添った形になることを願う。
病や、死を描きながら、暗さがないのが何よりだ。自然の美しさがそうさせるのか?