おすすめ度 ☆☆☆☆
ブラジル映画。
2015年・第28回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、最高賞の東京グランプリと最優秀女優賞を受賞した(映画祭上映時タイトル「ニーゼ」)。
まだまだ実話が転がっているのか。
本作品も、例によって、エンドロールで本人が登場する、
1940年代、第二次世界大戦の最中だ。
精神分析医ニーゼは、ある精神病院に職を求めて訪問する。
当時、精神科の治療は、電気ショックとか、ロボトミーが主流であった。ノーベル賞さえ受賞している。
現場は男社会で、患者の自由時間を任される。
やがて、一人の患者が絵具とキャンバスを提案。
患者たちに絵を描くことを勧める。
嫌がっていた患者も嬉々として絵を書くようになり、最後は、展覧会を開くまでになる。
庭で遊ばしたり、自然と触れることを優先した。
やがて一人の男性が暴力をふるい、結局ロボトミー手術を受けることになる。
万事がうまくいくわけはない。
ただ、一人の女性医師が、敢然と因習に歯向かう姿は勇ましい。
グロリアピレスの演技は圧巻だ。