おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
イスラエル・ドイツ・フランス・スイス合作
第74回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞。
監督は、イスラエルの名匠サミュエル・マオス監督。
テルアビブのアパートで暮らすミハエルとダフナ夫妻のもとに、軍の役人が息子ヨナタンの戦死を知らせにやってくる。ダフナはショックのあまり気を失い、ミハエルは平静を装いながらも役人の対応にいら立ちを覚える。
葬儀も準備が整ったころ、誤報だったことが伝えられる。
息子をすぐ返せと要求。
映画は、3部構成。
1部は、息子の死にうろたえる父母、その後誤報と知って安堵する。
2部は、息子の勤務地、戦う相手のいない前哨基地の検問所で、どこか間延びした時間を過ごしている。
ここで、銃を相手にフォックストロットを踊る兵士の姿が印象的。
そして、誤って、人を殺してしまう。
3部は、因果応報。
それぞれの立場が、鮮明になり、やがて、運命のいたずらが。
なかなか凝った作品だ。
また、イスラエルという遠い国の物語に、心惹かれる。