おすすめ度 ☆☆☆☆
Filmarks 鑑賞
日本、アメリカ合作 PG12
冒頭、母親とともに入浴するシーン。これでまず、主役の立ち位置と母との関係が描かれる。全裸のまさに体当たりのシーンだ。
この映画は、脳性麻痺で、手足が不自由な女性が、自らの意思で普通の大人へと歩みだす、成長物語。
アニメのアシスタントをしながら、自分の作品を表に出したいと思っている。
監督は、アメリカで映画の勉強をし、アメリカに拠点を置く、30代の女性、HIKARI。
第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞とCICAEアートシネマ賞を受賞している。
後半は、父を求め、双子の妹を求め、旅をする。
そこで、出生の秘密や、父母の愛を見つける。
タイを舞台にした旅物語でもあり、涙なくしては見れない。
37セカンズの意味も明らかにされるが、今の境遇でよかったと、自分を肯定する。
日本映画でありながら、並みの日本では描けない国際的な映画だ。
母親役の神野三鈴をはじめ、わき役陣が見事。
主演の佳山明は、自ら脳性麻痺の患者で、体当たり演技と笑顔の美しさで魅了する。