おすすめ度 ☆☆☆☆
不条理映画好き ☆☆☆☆★
R15+
「ドライブマイカー」は、アカデミー賞候補にまでなるベスト映画。
だが、この「茜色に焼かれるは」は、それがなければ、ベストワンのできだ。
女優賞の尾野真千子、新人賞の和田庵と、片山友希。
まさに抜群の演技で映画を引っ張っていく。
不条理の世界を描かせれば、石井裕也。
先の三人以外は、ほんの少しを除けば、まさにくずだらけ。逆に言うと、端役にまで行き届いたキャスティング。
カフェをコロナで廃店にし、花屋と風俗で働く田中良子。
7年前に理不尽な交通事故で夫を亡くし、中学生の息子と二人暮らし。
夫の父親の老人ホームの経費、夫の不倫相手の子の養育費まで払う。根性女。
しかし、風俗の相方とは相通じ、この相手がまた、つらい。
ラストの一縷の望みは、茜色だ。