ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ベツレヘム 哀しみの凶弾」、パレスチナ人ながら情報やとして活躍する少年。

2014-12-11 16:51:38 | 映画
おススメ度 ☆☆

イスラエル・ドイツ・ベルギー合作

イスラエルのアカデミー賞といわれるオフィール他で、受賞、評判の映画だ。

だが、いかんせん、日本の現状から見て、なかなか理解しずらい部分が多い(言葉の問題、登場人物の複雑さ)。ただ、実際にイスラエルではこのようなことが行われているとなると、悲しい。

銃撃戦などがあるが、あくまで社会派映画なので、作りは地味。

パレスチナ人のサンフール青年。冒頭、仲間うちで防弾チョッキを着てライフル銃を、度胸試しに撃たせ、実際に腹に被弾するというどじ。でもそれだけ真剣。

脅されて、イスラエル諜報部のラジの下働きをする。ラジには結構親しみを持たれている。

一方、彼の兄は過激派組織の指導者。彼は追われている。

まさしくテロの真っただ中にいる青年の悩みだ。

イスラエル人のパレスチナ人に対する態度の傲慢さ。これでは、テロを生む温床だ。

それにしても、家族のことを思い奔走するサンフィールの姿が哀れだ。

物語の展開が読めないだけにサスペンスフルな展開だ。

イスラエル映画という変わった国の映画に、楽しみがある。







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「物語る私たち」、女優であり監督でもあるサラ・ポーリーの出世の秘密

2014-12-10 17:26:18 | 映画
おススメ度 ☆☆

スキャンダル映画好き、ドキュメンタリー映画好き ☆☆☆

カナダ映画。

ドキュメンタリー映画に属する。 

女優であり、映画監督の経験もあるサラ・ポーリー。

女優であり、キャスティングディレクターであった自らの母親ダイアンを関係者に語らせ、その実像をあぶりだそうというドキュメンタリー映画。

ただ、過去の映像がふんだんに挿入されるが、それは役者たちが演じたもの。本当の映像も含まれているかもしれないが、そこは秘密。

若くして結婚出産もするが、まもなく離婚、演劇の役者に惚れて結婚。

かなり、自由奔放な性格と見て取れる。

だが、情熱の女、夫をおいて、出張撮影中に男性とも交際。

やがて、本映画の監督サラを出産。

サラが、11歳の時に、ガンで早逝。

かなり速いテンポで、それぞれが語り、話し手がポンポンと移動するので、話を追いかけるのが大変。

で、後半、サラの父親が実は現在の父親でなく他にいるらしいとのことで、父親探しが始まる。

DNA鑑定もして父親が確定するが、

今度は、そこから、この映画を撮った理由について、監督が質問される立場に。

という、ちょっと変わったドキュメンタリー。

カナダらしい、芸能人らしいスキャンダルネタがこの映画のテーマでした。
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「チェイス!」、アメリカシカゴを舞台にしたカーチェイスが見もののインド映画です。

2014-12-09 19:07:31 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

インド映画好き ☆☆☆☆☆

インド映画好きの私はすっかりはまってしまった。

本映画の原題は、「DHOOM」爆音という意味でバイクの出す音。日本では3作目を、カーチェイスの意味で「チェイス」に変更。

ちなみに、Dhoomこのシリーズの主役は、「チェイス」でもでてくる二人組刑事。「チェイス」では、マジシャンにスポットが当たっているが。ちょっと視点を変えると面白い。

インド映画は、もともと長尺で、この映画も162分のところを147分に縮めたという。

それにしても、冒頭のマジックショーから、オートバイによるカーチェイスまで一気に見せる大迫力に圧倒されてしまった。こんなのありって感じで、次々と展開するスピード感にやられてしまった。

サーカスの興行主が銀行の借金に追い立てられ、自殺するという悲劇、だがその息子がけなげで明るく、大人になって、銀行相手に義賊を演じる。

そして、サーカス劇場を大きくして大迫力のパノラマが展開される。

インド映画お得意のダンスシーン、アメリカ資本が入っているせいで、ロック調。これが実に華やか。レビュー好きのお方には垂涎ものだ。

サーカスにやってきた素人娘が、実に見事な脚線美で、踊りまくるのだから。勿論、群舞で迫力満点、こればっかりは劇場で見なければ。(インドのヒロイン、カトリーナ・カイフが演じている)

後半は、ラブロマンスも入って、遊園地シーンも楽しいが、ラストは巨大なダム。まあ、しかけは大きい。

今回は、シカゴでの撮影。その風景の雄大さが映画を引き締めている。

やはりインド映画の悲しさ、インドやアメリカでは大ヒットだが、日本では、ひっそりの公開だ。インドファンには寂しい。

「きっとうまくいく」のアーミールカーンが、鍛えた肉体を披露、その演技が巧み。
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「チング 永遠の絆」、「友へ チング」から12年、ヤクザの抗争・その続編

2014-12-08 17:09:04 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆

韓国やくざ映画好き ☆☆☆☆


高倉健、菅原文太の死で、昭和のやくざ映画は、もう見られなくなったが、韓国に飛び火して、韓国やくざ映画は熱い。

2001年に公開され、チングシンドロームまで引き起こした「友へチング」の続編がやっと公開された。

主役のチャンドンゴンは出演していないが、相手役のユ・オソンに加えて、若手のキム・ウビンが参加。

今回は、兄弟愛より親子愛といった感じ。

抗争で刑務所に入ったいたジュンソクが出所。組へ戻ると弟分が仕切っていた。

一方、若くして抗争を繰り返し、義理の父親をもいたぶったソンフン、二人は刑務所でも知り合っていたが、娑婆で兄弟として活躍することに。

前半は、少し話がややこしく、ジュンソクの話と、ソンフンの話が交互に描かれたりして、物語が複雑。前作を勉強しておけば、少しは理解できるが、ちょっと複雑。おまけに韓国映画らしい味付けがそこここにあり、すんなりと溶け込めない。

ただ、本筋は、ジュンソクの弟分への攻撃であり、そこだけを押さえておくのであれば結構面白い。

だが、ジュンソクの父親のヤクザ親分としての活躍や、ソンフンの父親話が絡んで物語は進展。

韓国映画では、銃の使用が控えられているせいか、やたらと手近なバットや包丁などあらゆるものが武器になって、血だらけの抗争となる。

売春と薬の稼ぎから、企業活動へシフトしているやくざの実態も垣間見れる。

前作のすっきり感はないが、家族愛の苦悶が適度にちりばめられている。
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「ドルチェ 甘い被写体」、ヌードモデルの悲喜こもごも

2014-12-07 17:37:40 | アメリカ映画
おススメ度 ☆

ヌード写真好き ☆☆☆

30歳になったドルチェ、18才からヌードモデルをしてきて、

若い子も出てきて、ここらでもう一度振出しに戻ろうかと

久しぶりに、故郷へ帰る道々、昔撮影してもらったカメラマンたちを訪ね、写真を撮ってもらう。

一方、自らも独自の視点から、セルフフォトを撮り、写真集にしようとしている。

ヌード-モデルだから、沢山ヌード写真が出てくる。

ただ、かなり大きいぼかしが入っているのは残念。ヘアは露出してほしかった。

セックスシーンもあるので、R+15.

だがむしろ、たんたんと物語は進むので、ヌード業界の裏は垣間見れるが、恋愛調のものはなく、むしろ現在彼氏いない状態の寂しさがにじみ出ている。

なかで、全裸のボディペインティングが、かなりアリスティック。

若いモデルも出演しているので、ヌード映画としてみれば、楽しめるかも。
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「FLINT 無敵の男」、ロシア製「ランボー」です。

2014-12-07 11:37:05 | 映画
おススメ度 ☆☆

ランボー好き ☆☆☆☆

ロシア映画

ウラジミール・エピファンチェフが、アクションスターとして売り出そうという映画。

でも、ロシアというと日本では評判はよくない。

本作も、DVD公開だ。

前後編もので、まず前編を見た。

戦友を訪ねてうらぶれた街を訪れた男。その町の警察署長は軍隊上がりで、街には、不審者を寄せ付けないと豪語する強者。

男も警察に捕まるが、そこは鍛え上げた男。

警察を抜け出し山へ。

そして山での捜索活動が始まる。

ナイフ一丁で、並み居る警察官たちを手玉に取る男。

最後は、軍用ヘリで追われるが、かろうじて脱出。後編へと続く。

後編は、臓器販売組織を相手に壮絶なバトルが繰り広げられる。

たしかに、特訓の成果はあり、寡黙な男ウラジミール・エピファンチェフの殺傷能力はずば抜けている。

ゆくゆくは、エクスペンダブルズに参加が見込まれるとか、

サバイバル能力は貴重だ。
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「フューリー」、アメリカ軍戦車部隊の対ドイツ作戦、当時の重量級戦車の激突です

2014-12-06 18:13:10 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

戦争映画好き ☆☆☆☆

furyとは「激しい怒り」で、アメリカ軍戦車に名付けられた名前。

この映画に登場する「Fury]という、戦車部隊は実在した。

1945年4月、第二次世界大戦・ヨーロッパ戦線の終結4週間前。死にもの狂いで最後の抵抗を繰り広げるドイツ軍。

そのドイツ軍の掃討にあたった戦車部隊の物語である。

隊長に扮するのが、ブラッド・ピット、リーダーとしての苦悩を表現し、突然配属になった新兵を教育する。

戦闘は、4回にわたって繰り広げられ、決して楽な戦いではない。

何しろ、相手はドイツの戦車隊(ディーガ戦車)。この辺はマニアにはたまらない構図だ。

さらに、この映画で米軍戦車隊(シャーマンM4中戦車)は苦戦を強いられる。

例えば、中間の戦闘で、味方軍隊は4車両だが、その3車両まで壊され、残る一両も奇襲で勝つという危ない戦い。

後半は、300人ものドイツ武装勢力をたった5人で防ぎきるという大戦略である。

実戦に使われたの戦車や、戦車内部を撮影するために改造した戦車、戦車の上部から撮影できるようにした戦車など、臨場感を出すための工夫がなされている。

おかげで、135分の大作のほとんどを戦車という小さい空間での撮影という冒険をし成功している。

新米兵の教育、リーダーの苦悩と決断、キリスト教を基にした、戦争や生死感なども描かれる。

決して万々歳の勝利戦にならないので、その向きの戦争映画ファンには不満が残るかもしれない。

ブラッド・ピットをはじめ泥だらけで撮影に臨んだ俳優たちも大変だったろう。
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「KILLERS/キラーズ」、日本とインドネシア、二人の猟奇殺人鬼

2014-12-05 19:51:57 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

ただし、R+18の猟奇映画ですから、覚悟のほどを

インドネシアは最近映画製作に熱心らしい。今公開の「ザ・レイド GOKUDO」もそうだが、本作は、インドネシアと日本の合作映画だ。

そのため、日本とインドネシアをまたいでの映画。

といっても、前半は、日本とインドネシアが交互に描写される。まったく別の世界が描かれる。

まず日本側は猟奇殺人犯の物語。若い女をかどわかしては、連れ込み、頭にビニル袋をかぶせ、斧で脳天をかち割る。血が飛び散る。それをビデオに撮影して、ネットにアップするのを楽しみにしている。どうしようもない男。

これを北村一輝が演じているが、そのくどい顔面から、血が滴った顔は確かに怖い。男でも気に入らなければ、殴り倒して始末する。

話が進むと、花屋の姉弟に遭遇。いじめられっ子の弟に自分を投影し、スタンガンを渡して攻撃することを指導。一方で、女性には自らの姉をダブらせ、大事にしようとするが……

一方、インドネシア側は、闇を追求しようとするジャーナリスト。ある日、タクシーで襲われ、相手を血まみれにし、それを映像に撮りネットにアップする。

このネットでのつながりが、二人の殺人鬼を結びつける。

後半は、インドネシアで二人は遭遇し、大アクションの末、ラスト……

まだ、インドネシアの未熟さもあって、大万歳とは言えないが、それなりにまとまっている。

何といっても、北村一輝の鬼気迫る演技が光る。
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「ポイントブランク 標的にされた男」、韓国犯罪サスペンス映画の傑作

2014-12-04 17:25:40 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆

韓国犯罪映画好き ☆☆☆☆☆

韓国の犯罪映画には、目を離せない。

またまた傑作が現れた。

フレッド・カバイエ監督のフレンチノワール「この愛のために撃て」(2010)をリメイク。(未鑑賞)

といってもかなり韓国風にアレンジされているらしい。

殺しの現場から逃げ出す男、それを追う二人連れ、男は車にはねられ、救急車で病院へ。

病院には、隣の病棟で身重の妻が働く救急医がいた。

その医師に突然電話が、それは妻を誘拐したというもの。要求は、救急患者の男を見つからぬよう連れ出せというもの。

妻のことが気がかりで、男を連れ出す医師。

早速警察も動き出す。

テンポ速くこれらの事件が次々と展開し緊張を走らせる。

病院を抜け出し追いつ追われつの捕物帳。

妻は、遊園地に監禁されていた。(後ネタバレ)










































後半は、捜査に当たる警察が、所轄署と広域捜査班の縄張り争い。

逃走していた男は、元傭兵とがぜん、アクション主体となる。

同じ警察官同志なのに、捜査に邪魔とばかりに突然射殺するのには驚いた。

それからは、縦横無尽の追っかけが始まり、車による突入、爆破、拳銃による撃ち合い、カーチェイス、取っ組み合いとあらゆる活劇を盛り込んだ大捕物。

そして、悪の根源は警察組織にあった。

ラストの粋な終り方に満足。

今最も韓国で受けのいいリュ・スンリョン。体を作っての大熱演。

悪役は、ユ・ジュンサン。貫録十分、怖い。

女性陣も活躍。

演技陣のアンサンブルは見事。


それにしても、韓国映画は不人気、韓国嫌いが高じているのか。宣伝もなく、ひっそりと上映されている現状は寂しい。





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「シャトーブリアンからの手紙」、占領下のフランスで起きた虐殺事件の映画化

2014-12-03 19:15:46 | ヨーロッパ映画
おススメ度 ☆☆☆

歴史を直視したい方向き

1941年10月20日、ナチ占領下のフランスで1人のドイツ将校が暗殺されたナント事件を、ドイツ人監督フォルカー・シュレンドルフが映画化した。ナント事件の後に、ヒットラーの名による復讐という名の暴虐が行われていた。

淡々と描かれる恐ろしい事件、結局光のない映画ゆえ、重苦しい空気に包まれる。

だが、被害者だけでなく、良心的な加害者の苦悩をも描くことによって、映画の深みが増している。

知らなかった戦争の事実。それは、ヒットラーの復讐心の表れで、50人という無実の人を銃殺するという暴挙。出所予定者や、17歳の子供まで、救いようがない。(フランス人を敵に回すことが明らかなのに)

銃殺の現場までしっかり描かれるリアリズム。

処刑場に送られるまでの牧師の言動が、救いを与えるのか。

一方で、ヒットラーの暴挙を何とか防ぎたいが、事務官としては、命令に従わざるを得ない苦悩。同じフランス人であるのに救うことのできない哀しさ。

しっかりと、状況を描写することによって、事件の残酷さを暴き出す。

17歳の少年のエピソードが丁寧に描かれる。隣の刑務所にいる若き女性との柵越しのほのかな恋のやりとり、だが、起きる出来事は非情。

決して、楽しい映画ではないが、心に刺さる映画だ。
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