おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
ドキュメント好き ☆☆☆☆
1969年5月に東京大学駒場キャンパスで行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会の様子を軸に、三島の生き様を映したドキュメンタリー。
東大全共闘という当時の先鋭集団。
対するは、世界的文学者にして、翌年自衛隊で割腹自殺した三島由紀夫。
当時の感覚で行けば、新左翼新右翼。相反する論のぶつかり合いのはずだった。
三島は、乞われて単身敵地に乗り込むのだが、終始穏やか、自らの論を展開するが、相手の言い分も聞き分ける。
天才対天才の言葉のぶつかり合い故、難解極まりないが、このドキュメントを作るにあたり、新しく関係者らにインタビュー。
特に、三島を継ぐとされる平松の解説は、わかりやすい。
50年を経て今、暴力を肯定する二つの対立を取り上げたのは、時宜を得ているのだろうか。ただ、総括としてはよくできた映画だ。
しばらく、コロナウイルスの影響で、映画館が閉鎖に追い込まれていたが、やっと、開館。
しかし、またしても、観客は私一人。
映画館も、コロナにつぶされかけている。