あああ、いやだわ、昨日も今日も雨。
しとしとでもなくざあざあでもなく、それでも、降ってますと1日中雨音が止まないのよ。
庭も十分潤ったからもういいです、と伝えているのに。
欠航なしの買い物に出かけた昨日。
用事が終わったので信号待ちの横断歩道に行くと、傘も差さずに女の人が立っている。
あらま、風邪ひいちゃうと思って横からすっと傘を彼女に。一緒に並んで。
「ありがとうございます、天気予報じゃ夕方から降るって言ったから、傘持ってこなかったんです」
そこで事情に気がつけばいいものを、鈍い私は背中のリュックを見て、
「お出かけですか?」なんておバカなことを。
「夜勤明けなんです」のお返事聞いて恥じ入るのみ。
一緒に横断歩道を渡り終えると、京急で帰りますと彼女は走って行った。
先週のこと。
ミニバスこまわりくん最寄バス停に行くと、先客男性お二人いずれも顔見知りのご近所の人。
カトウサンとタテイワサン。男性氏お二人はきっとお互いにどちらの家の人か知らないと思う。
挨拶を交わす。
ここで、
「これ以上の話しかけは遠慮願います」オーラが出ていれば、後はひたすらバスが来るのを待つのみ。
「ちょっとは付き合いますよ」のふやふや空気が漂っていればそこはそれ。
ただ黙って待っていることに耐えられない性分の私はつい話しかけてしまう。
タテイワサンに「奥様はお元気ですか」と訊いたりして。
カトウサンに敬老パスは使わないんですかと訊いたりして。
歩くためにもらってないんですよ、なんてのお言葉。それを聞いてタテイワサンが乗り出した。
「ぼくは、毎日夕方公園墓地を1周歩いているんですよ。車も人も自転車も通らないから安全ですよ」
カトウサンも乗り出した。
「ぼくは週に2回1周してくるんです、ちょうど40分くらいかな」なんて。
まさかの3者会談。テーマは「健康維持のために」食事やら何やらの内容。
バス待ちのわずか5分かそこら。
顔は合わせていたけれど話した事もない間柄、それでも話は弾んだのよ。
バスに乗ってしまえばそこまでだけれど、なんとなく心温まったのです、
年取るとこんなこともあるのだなと思って、はい。