おはようございます。
お台場の日本科学未来館でマンモス展が開かれているというので、久しぶりにゆりかもめに乗って出掛けてきた。マンモス展といえば2013年の横浜パシッフィコ展を思い出す。このときは、3万9000年もの間シベリアの永久凍土内に眠っていた10歳ほどの少女マンモス、YUKAちゃんをほぼ完全な形で見ることができた。感動ものだったが、このYUKAちゃんが、今回の展覧会の後半部のマンモス復活プロジェクト研究に重要な役割を担っていることを知り、おどろいた。
では、写真撮影が可能であった骨格標本や冷凍標本をご覧下さい。
ケナガマンモスの全身骨格
仔ケナガマンモス「ディーマ」
ケナガマンモスの牙
ケナガマンモスの頭と下顎の骨
冷凍標本
ケナガマンモスの皮膚(上)と仔馬ふじ(下)
ユカギルバイソンと仔犬とライチョウ
注目の展示は今回世界初公開される冷凍標本”ケナガマンモスの鼻”。2013年にほぼ完全な状態で発掘され、鼻の形態の定説をひっくり返す発見となった。
こんなハート型。
さて、後半は近畿大学の最先端の生命科学を利用したマンモス復活プロジェクト研究。理論的には4万年前の冷凍マンモスの細胞からも巨大マンモスを蘇らせることができる。わくわくするような、また、ちょっと、こわいような研究。研究のストリーが漫画でわかりやすく示されていたのでご紹介しましょう。
研究がスタートしたものの、苦難の連続だった。とくにきれいな細胞核がとれないことがネックだった。
そこに、大ニュースが飛び込んできた。冒頭に述べた少女マンモスYUKAちゃんのこと。保存状態ばっちり!
YUKAちゃんの冷凍標本のひとつまみを手に入れることに成功!
それぞれの分野の精鋭が全国から集まり、夢のマンモス復活プロジェクトが結成された。
YUKAちゃんから取りだした細胞核は”新鮮”で、ねずみの細胞に注入すると、なんと、今にも細胞分裂をしようかという兆候を示したのだ。
世界初の快挙で、大きな反響を呼んだ。
さて、これからの研究は?
ゲノム情報をもとに”ネオ・マンモス細胞をつくる構想があるようだ。
それをIPS細胞化して生殖細胞をつくる。
受精させ、受精卵を人工子宮に入れ、育てる。
そして蘇えるマンモス!
マンモス研究は、先端医療や食糧問題、地球環境問題などの分野に役立つ可能性があるいっぽう、絶滅種の復活については、倫理的な問題や生態系への影響などの課題もあると、結んでいる。
とても面白い展覧会でした。
では、みなさん、今日も一日、お元気で!